研究課題/領域番号 |
04454442
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
|
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
木下 茂 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30116024)
|
研究分担者 |
大橋 裕一 愛媛大学, 医学部, 教授 (00116005)
西田 幸二 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (40244610)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 角膜上皮細胞 / 培養 / 不死化 / 結膜上皮細胞 / 上皮移植 / KGF / TGF-β / 増植制御因子 / 株化 |
研究概要 |
本研究は、原発性角結膜上皮疾患に対する有効な治療法を開発することを目的としており、患者角膜上皮細胞を自在に増殖、分化させる方法を開発するべく取り組んだ。 まず、家兎角膜上皮細胞を維代培養、凍結保存できる培養液を開発した。この培養液は皮膚科領域のものに類似し、低Ca^<2+>濃度の血清無添加のものである。約10世代にわたり増殖した。 次に家兎角膜上皮細胞を初代培養し、SV-40のT抗原を組み込んだアデノウイルスをベクターとして、この培養上皮細胞に取り込ませ、細胞の不死化を試みた。その結果、家兎の角膜上皮細胞の性状をかなり維持した株化細胞を作成することに成功した。上述のような細胞を用いてin vivoへの移植を試みたが、現段階では成功しなかった。しかし、上皮細胞のin vitroでの維持という意味では大きな進歩をもたらした。 角膜をとり囲む環境における増殖調整因子の役割を検討した。その結果、EGFは角膜上皮増殖をもたらすが、このEGFは涙液を主たるルートとした。KGFは角膜実質で作成され、上皮のみがこれに反応した。TGF-βは角膜上皮、実質に存在したが、主たるものはTGF-β2をあった。このTGF-βは角膜上皮細胞の増殖を抑制した。これらの結果は角膜上皮細胞の増殖制御を考える上で重要なデータとなった。 角膜上皮移植をallograttとして行う場合、上皮型拒絶反応が生じやすい。これにはIL-2の関与があるはずであり、シクロスポリン投与における涙液中のIL-2量を検討中である。最后に、角結膜上皮細胞、特に角膜上皮細胞の特徴をとらえるべくcDNAライブラリーを作成中であり、部分的に成功した。
|