研究課題/領域番号 |
04454455
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
下野 正基 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00085771)
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研究分担者 |
橋本 貞充 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (10201708)
井上 孝 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (20125008)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 歯髄細胞 / 象牙芽細胞 / 増殖と分化 / アルカリフォスファターゼ / dentin bridge / 4-META / MMA-TBB-0 / マクロファージ / 軟組織ハイブリッド層 / 増殖 / 分化 / MMA-TBB-O |
研究概要 |
歯髄細胞の象牙芽細胞への分化ならびに機能発現を制御する因子とその機序を解明するために、in vitroの実験による培養歯髄細胞の増殖と分化について、in vivoの実験による歯髄細胞の象牙芽細胞への分化について、さらにin situの実験として接着性レジンの1種である4-META/MMO-TBB-Oレジンの露出歯髄への応用による歯髄細胞の増殖と分化について検討した。In vitroの実験では培養歯髄細胞の増殖能が最も弱いことが明らかにされた。しかし、歯髄細胞は歯根膜や骨髄の細胞と比較して著明に高いアルカリフォスファターゼ活性を示した。高いアルカリフォスファターゼ活性を示す細胞は象牙芽細胞直下に局在していた。また、非刺激時の歯髄細胞はPCNA(proliferating cell nuclear antigen)に対して陽性を呈する細胞は観察されなかった。歯髄組織を象牙質とともに移植したり、シリコンチューブ内に入れて移植すると象牙芽細胞に分化して象牙質を形成したが、歯髄組織のみを移植した場合は骨組織は形成されたものの象牙質の形成は認められなかった。さらにgerm-freeラットを用いた部分的露髄実験では、dentin bridgeが形成されたが、歯冠部を全部除去した場合は骨組織が形成された。このように歯髄細胞が象牙芽細胞に分化するためには微小環境が必須であることが判明した。また、4-META/MMA-TBB-0を歯髄組織に応用した結果、dentin bridgeの形成は約半数にしか認めることはできなかった。さらに、長期例では歯髄内に多数のマクロファージが出現していた。このため、歯髄とレジンの界面を検索した結果、歯髄-レジン界面には軟組織ハイブリッド層が形成されていることが強く示唆され、ハイブリッド層および重合したレジかンらカルボン酸誘導体および4METが溶出しているものと推察された。これらの成分が歯髄細胞の分化に影響を与え、マクロファージの出現を引き起こしたものと考察された。
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