研究課題/領域番号 |
04454462
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松本 章 (松本 彰) 北海道大学, 歯学部, 教授 (40064365)
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研究分担者 |
吉村 善隆 北海道大学, 歯学部, 助手 (30230816)
鈴木 邦明 北海道大学, 歯学部, 助手 (40133748)
久田 洋 北海道大学, 歯学部, 助教授 (20001018)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1992年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 骨芽細胞様細胞株 / Total RNA / mRNA / ノーザンブロット分析 / チロシンキナーゼ / 遺伝子 / ゲニステイン |
研究概要 |
In Vitroの実験でラットを低カルシウム食やストロンチウム食で飼すると低カルシウム血症、PTH分泌阻害、1,25(OH)_2D_3の合成阻害カルチトニンの分泌促進などをともなって、歯槽骨、顎骨、長骨などの硬組織に形成抑制の生ずることが知られている。我々はこれらの要因は生体を低カルシウム状態に陥らせ、この低カルシウム環境が硬組織形成抑制に重大な役割を果たしているに相違ないと推測した。この作業仮説を確かめるために新生子ラットの大腿骨を低カルシウム培養液で7‐10日間培養すると全長、骨頭部の増長、アルカリ性ホスファターゼ活性の亢進、コラーゲン合成の阻害など確かに器官の培養において異常の発生することを見いだした。次にこの変化はこれらの器官を形成するのに働いている骨形成系細胞にも発生していることが十分に考えられるたので、ラット頭蓋冠由来骨形成系細胞をやはり低カルシウム環境下で培養し、細胞内情報伝達系との関連において調べた。確かに、細胞内カルシウム、IP_3量が減少し、プロテイキナーゼC活性も低下していることが見いだされた。 頭蓋冠由来骨形成系細胞には骨芽細胞、骨細胞、破骨細胞、線維芽細胞などが混在し、骨芽細胞のみの影響については調べにくいので骨芽細胞と世界的に認められている骨芽細胞様細胞株(MC33‐E1細胞)を用いて、遺伝子機能に及ぼす低カルシウム環境の影響について細胞内情報伝達系との関係において調べた。 c‐fos遺伝子の発現はFBS,EGFのMC3T3‐E1細胞の前処理で明かに亢進することが認められた。 このように遺伝子機能にも低カルシウム環境という細胞環境要因が及び反応を引き起こしていることが確認され、異常な環境に細胞が適応するための行動を起こしていることが示唆された。
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