研究課題/領域番号 |
04454500
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
川井 直彦 (1993) 大阪大学, 歯学部, 講師 (30028782)
藤下 昌巳 (1992) 大阪大学, 歯学部, 助教授 (50028809)
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研究分担者 |
加藤 幸夫 広島大学, 歯学部, 教授 (10112062)
高橋 章 大阪大学, 歯学部, 助手 (30252688)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1992年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 顎関節 / 滑液 / インターロイキン1 / 関節軟骨 / インターロイキン-1 |
研究概要 |
今回の研究で顎関節滑液を採取した患者の平均年令は44.7才、男女比1:8、平均病悩期間は5年6ヶ月であった。また主訴は関節の雑音39.5%、疼痛76.7%、機能障害69.8%で、X線学的に下顎頭にerosiveな変化を認めたもの44.2%、osteophyte32.6%、円板の穿孔は55.8%であった。【1】IL-1の培養ウサギ軟骨細胞に対する作用:高濃度のIL-1は軟骨細胞の増殖を抑制するが低濃度では増殖を促進し、IL-1の増殖に対する作用は二相性を示すことが判明した。このため、当初予定していた滑液内のIL-1含量の測定を培養軟骨細胞の増殖を指標に行なうことは不適当であることが判明した。一方、IL-1は濃度依存性に関節軟骨のPG分解を促進することが判明したため、IL-1によるPG分解活性を基準として滑液のPG分解能を定量化した。【2】顎関節滑液のPG分解能あるいはtissue inhibiter of metalloprotease(TIMP)含量とX線所見との関係:滑液中に存在するPG分解活性とX線学的な骨変化あるいは関節円板の穿孔の有無とは相関関係はないこと、またTIMP含量と骨変化あるいは関節円板の穿孔とも相関性がないことが判明した。これは、関節頭の骨変化あるいは関節円板の穿孔が軟骨の分解活性とは無関係に別のメカニズムで発生しているのか、病態が経時的に変化しており1回の滑液採取ではX線学的な変化を説明できるだけの生物学的な活性をとらえきれないのかは不詳である。しかし、今回の研究によりウサギ関節軟骨細胞培養系を用いたPG分解活性の定量化が可能な実験系を開発したため、長期的なX線的経過観察あるいは経時的な滑液採取によって、より詳細な考察が可能であると考えられる。
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