研究課題/領域番号 |
04454525
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
升島 努 広島大学, 医学部, 教授 (10136054)
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研究分担者 |
小澤 孝一郎 広島大学, 医学部, 助手 (10211822)
杉山 政則 広島大学, 医学部, 教授 (30106801)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 化学発光 / X線発光 / ビデオ顕微鏡 / 好中球 / 活性酸素 / 細胞動態 / シンクロトロン放射光 / X線誘起発光 |
研究概要 |
1.化学発光ビデオ顕微鏡の開発 フォトンカウンティングビデオカメラを市販顕微鏡の観察部に装着することにより、生体中の成分変化を化学発光像として捉えることに成功した。ビデオ検出の良さは、時間変化をリアルタイムに追跡できることにあり、動態分析としして、また顕微鏡による微小域分析法として大変有用なものであることが分かった。 2.化学発光ビデオ顕微分析法の応用 白血球の一種、好中球が、貪食作用の際、殺菌のため発生する活性酸素の検出に、本手法を適用、その発生点、時間、そしてその量の評価、および、これらの時間経過の追跡に成功した。同時に、その形態変化を明視野微分干渉顕微鏡像として捉え、また細胞内Caイオン濃度の変化を蛍光像としして捉えることにも成功し、これらの関連づけから、顆粒のはじけの位置、量の時間経過を明確にし、それが今まで言われてきたCaイオン濃度の立ち上がりとは直接関係がないことも明確にし、本手法の有用性を示すことに成功した。 3.X線発光の検討 シンクロトロン放射光を利用して、強力X線による、物質中の発光を、フォトンカウンティングカメラで捉えた。X線発光は、有機溶媒中では強いが、生体の存在する水系では著しく弱められることが分かった。これより、X線発光が環境プローブとして用いられる可能性が生まれてきた。 4.本システムの他分野への応用 本システムが、分離分析におけるカラム内での物質の分離過程の追跡に適用できることが分かった。その結果、いままで想像の世界でしかすぎなかった分離過程の様々な側面が明確になり、今後の物質分離の基本理念を構築するのに、大きく役立ちそうである。 この様に、本手法開発が、これからの、生体微小域分析のみならず広い分野で極めて有効に利用できうる見通しが立った。
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