研究課題/領域番号 |
04454599
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝生物化学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
榎本 武美 東京大学, 薬学部, 助教授 (80107383)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
|
キーワード | インスリン / プロテインキナーゼF_A / MAPキナーゼ / Swiss 3T3 / トロンビン / GTP結合蛋白質 / PI-3キナーゼ / プロティンキナーゼF_A / Swiss3T3 |
研究概要 |
プロテインキナーゼF_A(PKF_A)は不活性型のプロテインホスファターゼ1を活性化する酵素として発見されたセリン・スレオニン型のプロテインキナーゼである。本研究では、チロシンキナーゼの活性をもつ受容体の活性化と、その後に起きる蛋白質のセリン・スレオニンのリン酸化,脱リン酸化をつなぐものとしてPKF_Aを想定し、インスリン受容体刺激後の情報伝達系の解析を試みた。 まず、PKF_A活性の測定系を構築し、インスリン受容体刺激後のPKF_Aの活性の変動および、細胞膜から細胞質への移行を調べたが、調べた系全てでその変化が観察されなかった。そこで、チロシンキナーゼとセリンスレオニンキナーゼを結ぶものとしてMAP(mitogen activated protein)キナーゼに注目し、その活性化の情報伝達系をSwiss3T3細胞を使って解析した。 増殖を停止したSwiss3T3細胞の培養系にEGFを添加すると、添加後2、5分をピークとするリン酸化活性の上昇が観察され、FPLC MonoQカラムにかけることによりこの活性の上昇はMAPキナーゼの活性化によるものであることが確認された。EGFの他、ホルボールエステル、トロンビン、ブラジキニン等でもMAPキナーゼの活性の上昇が観察され、この上昇とDNA合成の誘導とに相関がみられた。このうちトロンビンによるMAPキナーゼの活性化を詳細に検討し、この活性化の経路には、GTP結合蛋白質、PI-3キナーゼ、Cキナーゼが関与することを明らかにした。また、この研究と平行して、リン酸化カスケードの最終標的の一つとしてDNAトポイソメラーゼIIに着目し、そのリン酸化を詳細に解析した。
|