研究課題/領域番号 |
04454602
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝生物化学
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
井柳 堯 (井柳 尭 / 井柳 〓) 姫路工業大学, 理学部, 教授 (50001699)
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研究分担者 |
生城 真一 姫路工業大学, 理学部, 助手 (50244679)
衣斐 義一 姫路工業大学, 理学部, 助手 (60232980)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | グロクロン酸転移酵素 / 遺伝子複合体 / 酵素誘導 / ビリルビン / 薬物代謝酵素 / 分子生物学 / グルクロン酸転移酵素 / グルクロン酸抱合 / 発現制御 / 遺伝子構造 |
研究概要 |
グルクロン酸転移酵素は種々の基質に対応して多数の分子種が知られている。本酵素群は、構造と基質特異性の上から2つのファミリーに分類される。このプロジェクト研究ではファミリー1の遺伝子の構造を明かにし、その発現制御の解析をおこなった。 ファミリー1を構成する遺伝子は、(1)5'上流に基質結合ドメインをコードするエクソンが約12Kb間隔でクラスターを形成し、その3'下流に共通な基質であるUDP‐グルクロン酸が結合するドメインが1ケ所存在する、(2)この遺伝子複合体から基質結合ドメインを異にし、共通のUDP‐グルクロン酸結合ドメインをもつキメラ酵素が抗体産生遺伝子に類似して多数つくられる。現在9個まで同定している、(3)基質結合ドメインはアミノ酸配列の相同性と基質特異性の上からフェノールクラスター(A1‐4)とビリルビンクラスター(B1‐5)の2つに分けることが出来る、(4)各々のアイソザイムは異なる発現と誘導を受けている。A1とA2の2つのアイソザイムは3-メチルコランスレン(3MC)により著しく誘導される。B1は構成的に発現し、ビリルビン活性を持つ主要なアイソザイムである、(5)各基質結合ドメインをコードする第Iエクソンの上流にはプロモーター/エンハンサー領域が存在する。A1上流には3MCに応答するシスエメント"GCGTG"が同定された。現在A2とB1上流の解析も行っている。 また高ビリルビン血症を伴う疾患ラット(Gunnラット)には、各アイソザイムに共通なUDP‐グルクロン酸をコードするエクソン4にフレームシフトを伴う1塩基の欠失が見いだされた。これが原因となり、Gunnラットではファミリー1に属する一群の酵素が完全欠損する。 本研究を通して分子多様性を作りだす新しい遺伝子構造とその発現制御の機構が明かにされた。
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