配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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研究概要 |
古紙のリサイクルが社会的に稼動するかどうかを決める重要なポイントであるコストに見合った古紙パルプの品質の中心的課題の一つである脱墨による白色度の向上の問題,および脱墨過程でのフローテーション後のパルプへの残留インキ粒子および洗浄廃液への流入による色度および発泡性の問題などのリサイクルに伴う環境負荷の問題を中心に研究を行った。研究実績を要約すると以下のとおりである。 1.各種の脱墨剤のテストの後,新聞古紙用脱墨として脂肪酸誘導体と高級アルコール誘導体,上質古紙用脱墨剤として脂肪酸誘導体を選び,機械的および化学的エネルギーの関与の割合を任意に選択可能な脱墨システムを構築した。 2.フローテーションにおける起泡性,泡沫安定性は脱墨剤の種類に大きく依存するが同時に送気速度も関係し脱墨効果に影響する。剥離されるインキ粒子の大きさはニ-ディング等の機械的・摩擦的作用に異なる。 3.新聞系古紙においてインキ粒子の脱離はアルカリ膨潤で相当促進されるが,OA古紙系の場合にはトナー粒子が熱溶融(レザープリンターでモデル古紙を作成)しているため特にニ-ディングなどの機械的作用が重要であることがわかった。 4.古紙の脱墨をリサイクルという側面から考えると離解,脱水,漂白,ニ-ディング,フロテーション,洗浄などにおいてエネルギー負担をどのように配分すると全体のエネルギーコストが最適化されるか考えことが特に重要である。
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