配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
1.多種イオン高密度プラズマの状態方程式と相図 計算機実験により多種イオンプラズマの状態方程式を定め,計算値が相図作成に必要な精度を持つことを熱力学的総和則を用いて確かめた,得られた状態方程式をもとに,様々な多種イオンプラズマの相図を作成した。また,白色矮星内部物質であるC-O-Me系へ応用した。 2.高密度部分電離プラズマの相転移と輸送特性 高密度部分電離物質の状態方程式を,プラズマによる原子レベル浅化/消失,中性原子間分散力の熱増大などを取り入れて求めた。第二に,その電気・熱伝導係数を,液体水素で見いだされた電子-イオン間強結合効果,中性原子による剛体球散乱,熱伝導度における比熱の効果などを取り入れて求めた。第三に,自由電子による光子吸収断面積を第一原理から定式化し,輻射輸送効率を計算した。 3.高密度固体中冷核反応の温度効果 高密度クーロン固体中の冷核反応は,有限温度では反応率が基底状態値より増大する。一成分系について,この増大率を最近接粒子間の波動関数の数値解より求め,その解析表式を導出した。 4.超高圧金属中核融合 白色矮星の超新星過程に見られる冷核反応に関する理論解析手法を,地上実験室での超高圧物質へ発展させた。超高圧金属中での核融合は有効なエネルギー解放手段となる可能性があることを,見いだした。 5.量子クーロン固体の状態方程式と融解転移 量子クーロン固体の有限温度における自由エネルギー値を,経路積分表示に基づく量子モンテカルロ計算により求めた。高密度星内部にみられるヘリウムおよび炭素物質に応用し,融解における量子効果,非調和振動効果を定量的に明らかにした 6.高密度クーロン物質のクラスター集合体模型 クーロン・クラスター(粒子数2〜60)の状態方程式・熱的構造安定性を数値実験により解析し,その知見を基にクラスターの集合体として古典一成分プラズマを記述する模型を提案した。
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