研究課題/領域番号 |
04455013
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
石野 史敏 東京工業大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (60159754)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | ゲノミック・インプリンティング / サブトラクションクローニング / 単為発生 / PCR / 分子生物学 / 個体発生 / 初期胚 / cDNAライブラリー / サブトラクション / ゲノミック・インプリンテング / 遺伝子増幅法 |
研究概要 |
哺乳類の個体発生において、父親から由来したゲノム(遺伝子のセット)と母親から由来したゲノムが異なる役割をはたしていることが知られている。このため哺乳類では両方由来のゲノムが揃わないと正常な個体発生ができない仕組みになっている。このように由来した親の性別をゲノムが記憶するために起こる現象をゲノミック・インプリンティングと呼んでいる。ゲノミック・インプリンティングの成立機構や、どのような遺伝子群がこの現象の支配下にあるのかを知ることは、哺乳類の発生機構の解明に重要なことである。 我々の研究は、このゲノミック・インプリンティングに関係する遺伝子群を体系的にスクリーニングすることにより、この現象の生物学的意義を解明することを最終目標にしている。平成4〜5年度における本申請課題では体系的なスクリーニングのシステムを作り上げるため、遺伝子増幅法を利用した新しい遺伝子のサブトラクション法の開発を行った。この方法によりゲノミック・インプリンティングに関係する遺伝子が特異的に濃縮された遺伝子ライブラリーが完成し、これまでに新規に発見した2つの遺伝子を含め4つのゲノミック・インプリンティング遺伝子を分離した。現在スクリーニングを継続中である。 実際の実験としては、マウスを材料に、正常授精卵(雌雄両方のゲノムをもつ)と、実験的に作製した単為発生卵(雌のみのゲノムをもつ)そのぞれから9日胚を取り出し、これからcDNAライブラリーを作製する。このとき出発材料が極微量であるので、全てのcDNAの両端に専用のリンカーを接続しこれに的な相補的なプライマーによってcDNAライブラリー全体を増幅した。また二つのライブラリーにおいて異なるリンカーを用いることにより、サブトラクション後のcDNAを特異的に濃縮できた。本方法は、ゲノミック・インプリンティングのみならず、材料の得難い種々の重要な実験に応用されうる画期的なものであると確信している。
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