研究課題/領域番号 |
04504002
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研究種目 |
試験研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
岩崎 不二子 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (10017329)
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研究分担者 |
片山 忠二 マックサイエンス(株), 技術開発本部, 本部長
安井 正憲 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (00201822)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
43,900千円 (直接経費: 43,900千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1992年度: 38,600千円 (直接経費: 38,600千円)
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キーワード | X線結晶構造解析 / 迅速X線回折装置 / イメージングプレート / 不安定化合物 / 有機化合物 / 迅速X線回析装置 |
研究概要 |
X線結晶構造解析は各方面で必須の研究手段となっているが、現在普及している4軸型X線回折計では測定に数日間要するために、その間試料は安定であることが要求される。本研究は平成4〜6度に、2次元検出器イメージングプレートを用いて、数時間で全データの測定を完了する汎用性のある迅速X線回折装置を開発することを目的として行われた。 1.平成4年度に、測定角度範囲の拡大、自動軸立て機構の開発、μ角設定などを考慮したワイセンベルグ型の迅速X線回折装置を新たに設計し、本学に設置した。 2.平成5年度はまず装置評価実験を行なった。4時間で全データを測定し、同一試料で測定した4軸形回折計(96時間)に匹敵する構造解析結果を得た。μ角設置によって質のよいデータ測定が可能になった。 3.平成5、6年度に、本装置を用いて以下のような研究を行なった。 (1)新規遷移金属カルベン錯体のX線回折強度測定を結晶が崩壊しないうち(数時間)に行ない、結晶構造解析に成功した。これらは4軸回折計では10日以上必要で、不安定結晶のため測定不可能であった。 (2)2,4-ジニトロフェニルアニリン誘導体の相変化におけるダイナミックな構造変化に関して、従来の粉末X線回折計などでは決して得ることの出来ない成果を得た。 (3)構造解析に必要な全データを1〜2時間で測定できることを利用して、結晶構造の温度変化の解析を行なった。有機結晶の高温側の結晶構造解析はこれまでほとんど行われていなかったので、今後動的挙動に対して大きな研究手段となると思われる。 (4)非常に微小な結晶にも有効で、構造解析を行なうことが出来た。 4.本装置開発の所期の目的は達せられた考えるが、普及型という面ではデータプロセスのソフトウエアになお改良の余地がある。
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