研究課題/領域番号 |
04508001
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研究種目 |
試験研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報学
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
木村 正行 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (50006219)
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研究分担者 |
下平 博 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (30206239)
石川 准 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教授 (60192481)
米田 政明 富山大学, 工学部, 教授 (30019210)
阿曽 弘具 (阿普 弘且) 東北大学, 工学部, 教授 (10005522)
木塚 泰弘 国立特殊教育総合研究所, 視覚障害教育部, 部長 (90000265)
小田 浩一 東京女子大学, 文化部, 講師 (60169307)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
43,800千円 (直接経費: 43,800千円)
1994年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1993年度: 21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
1992年度: 18,300千円 (直接経費: 18,300千円)
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キーワード | 自動点訳 / 活字文字認識 / 文書理解 / 視覚障害者 / 文書読み上げ / ユーザインタフェース / 福祉機器 / 墨字文書 / 点字文書 / 文書画像のレイアウト / 文字認識 / 点訳システム / 文字認識を導入した自動点訳 / 日本語英語自動点訳 / 文書画像の領域理解 |
研究概要 |
開発したシステムは大別すると墨字原稿をイメージスキャナで取り込んで文書理解・文字認識を行うOCR(光学的文字認識装置)部と、その結果を点字に翻訳して出力する点訳部の2つの処理部から成る。OCR部の主要処理装置はUNIXワークステーションと今回新たに開発した文字認識専用装置である。視覚障害者の様々な要求に応えるために、対象文書として、雑誌(週刊誌)、学会誌、児童向け読み物、教科書、専門書、文庫本、実用書を多数選出した。文書構造理解においては、入力文書中の本文のみならず、ページ番号、図表の見出しや位置、ルビや脚注等の種々の文書構成要素を認識対象とした。実験の結果、本文の行抽出精度約97.4%、図であることの判断正解率89.7%等の良好な成果が得られた。しかし、キャプション、脚注、ページ番号については、書式が多様であるために、文書によって精度に大きなばらつきが認められた。開発した文字認識専用装置は、25〜28文字/秒の処理速度を達成し、これはソフトウェアで処理を行う場合より5〜8倍速いことが確認された。点訳の精度は辞書、アルゴリズムの改良によって99.5%を達成することができた。ユーザインタフェースについては、認知モデルに基づいた設計を行い、少数の披験者を通じてその有効性の検証を行った。また、ワークステーション、専用文字認識装置、パーソナルコンピュータの3つの主要装置間で、並行処理ならびにパイプライン処理を行うことによって、処理速度の向上と操作性の向上を実現した点は、膨大な処理時間を必要とする日本語文書自動点訳の実用研究として意義が大きいと考える。今後は、システムのキ-操作に対するレスポンス性能の向上を図り操作性能を向上させるとともに、多数の披験者によるシステムの評価実験を行う必要がある。
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