研究課題/領域番号 |
04551003
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
|
研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
吉田 敦也 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (50191573)
|
研究分担者 |
村上 雅義 国立循環器病センター, 周産期治療科, 医師
堀尾 裕幸 国立循環器病センター, 研究所, 室長 (20157069)
千葉 喜英 国立循環器病センター, 周産期治療科, 医長
長谷川 利典 大阪大学, 医学部, 教授 (90144469)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1992年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
|
キーワード | ヒューマンインタフェース / 行動 / 未熟児 / 監視ロボット / 集中治療 / 保育器 / 観察 / マザ-ベース / ロボット / マザーベース |
研究概要 |
周産期医療の進歩により在胎齢22週、出生体重500g未満という超未熟児が生存できるようになった。このようなハイリスク未熟児は出生後、保育器の特殊な医療機器環境におかれ、多くの機器に囲まれたハイテク集中治療を長期間受ける。本来、未熟児は母親の胎内で相互作用の母子交流を体験する段階にあり、その時期に経験する保育器治療環境の影響は大きい。しかし未熟児治療現場においては、生命維持の医学的支援に比べて、心理行動への支援は不十分であり、特にハイテク医療機器と児の心理行動との関係を扱ったヒューマンインタフェース研究はほとんどない。ヒューマンインタフェースは機器の操作性のみならず、情報環境が人の社会行動と応答性を刺激し、人と人とのコミュニケーションを円滑に維持促進する特性を考究する情報環境デザイン学であり、こうした立場から未熟児集中治療における医療機器環境の影響について検討することは急務の課題である。ところでこのような未熟児のヒューマンインタフェースを考える上で重要なことは、未熟児行動を恒常的・客観的に観察し、集中治療環境のヒューマンインタフェース特性を評価する行動指標を見いだすことである。しかし臨床現場の行動観察は容易でなく、医師や看護婦のアドリブ観察に加えて客観的行動観察を行なうことは方法論的問題がある。またたとえ方法論的問題が解決されても、高度で複雑な検査や治療が休みなく行なわれる現場で、個々の児の行動観察を行なうことは、技術、労力、集中力の点で実際的ではない。以上の観点から、本研究では医療機器環境の未熟児行動への影響を明らかにするシステム開発として、マイクロ・コンピュータの画像処理技術による未熟児行動解析ロボットの試作を行なうと同時に、未熟児治療機器環境のヒューマンインタフェース評価に対する考え方とそれに基づく保育器モデルの提案、保育器内部・外部の物理的、社会的環境の特性に関する観察・測定などを行なった。
|