研究課題/領域番号 |
04551005
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
飯高 京子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40014716)
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研究分担者 |
伊東 久美子 東京職業能力開発短期大学校, 教官
荻野 美佐子 上智大学, 文学部, 助教授 (70185528)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 動詞学習システム / 動画教材 / 相互作用文脈 / 健常幼児 / 発達遅滞児 / ビデオ映像 / アニメーション / 動詞の意味のひろがり / 母子相互作用 / 横断調査 / ソフト開発 / 縦断調査 / 動作語の習得 / 学習ソフトの開発 / 学習実験 / 母子交流場面 / 言語モデル / 縦断調査研究 / ハイパーメディア / 学習用ソフト / 運動機能の発達 / 視聴覚教育 / 言語発達遅滞児 |
研究概要 |
言語発達初期における語彙の獲得はめざましいスピードで進んでいく。これを説明する仮説はいくつか出されているが一つの理論で説明できる段階には至っていない。本研究では動詞の獲得に重要とみなされる母子相互作用の文脈に焦点をあて、縦断調査により、初語期(13カ月)および二語文期(20カ月)の母子場面に見られた子どもと母親の言語および非言語的コンテクストについて検討し、子どもの動作語の獲得にかかわる母親の相互作用の方略を捉えるための試みについて考察した(荻野、1995)。 これまでの動作語の習得に関する横断調査では(森岡、飯高 1990)幼児の生活場面で観察される動作を絵カードに表し、加齢にともなう動作語の理解および表出を検討した。この知見をふまえ、健常な3、4歳児について同じ動詞を動画刺激によって提示し、その行為の説明を求めて絵カード提示条件での反応と比較した。その結果、動画刺激提示条件の方が、一つの動作にたいする説明の発話数や、動詞を含む説明文の種類の増加が認められた(中根、伊東、飯高 1994;1995; 伊東、飯高、1995)。 上記学習システムは、ビデオ映像とそれに対応するアニメーションより構成された。このシステムを実際の指導場面へ適用して検討した結果、動作語の獲得には単一の対象物に一つの動作語を学習させるだけでは十分でなく、一つの対象物を多様に操作し、その行為を説明する動作語を習得させることが有効と考えた。そこで、対称物をしぼって幼児に操作させ、その様子をVTR撮影した動画教材を作成した。その結果、幼児がモデルの動画学習システム条件の方が、アニメや成人をモデルにしたシステム条件より、健常児と発達遅滞児双方に動詞の意味のひろがりが認められた。これらは発達遅滞児の動詞学習システム作成とその指導に際し、有益な知見となることが示された(増田、飯高、伊東、1995)。 今年度の成果および過去の結果を総合し、平成4-6年度の試験研究(B)研究成果報告書を作成した。
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