研究課題/領域番号 |
04554002
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
馬場 直志 北海道大学, 工学部, 助教授 (70143261)
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研究分担者 |
磯部 〓三 (磯部 秀三) 国立天文台, 助教授 (20012867)
覚間 誠一 北海道大学, 工学部, 助手 (90204338)
三浦 則明 北海道大学, 工学部, 助手 (30209720)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | 天体スペックル / スペックル干渉 / 分光法 / 分光器 / 天体スペクトル |
研究概要 |
地上からの天体観測においても、高空間分解能の分光を可能とする天体スペックル分光カメラの開発に成功した。本装置を国立天文台岡山天体物理観測所188cm望遠鏡に取り付けて観測を行い、以下の成果が得られた。 1.単位星であるαPerとγCasを観測し、Hα近傍のスペクトル再生を達成した。特に、αPerのスペクトル・プロファイルを従来のスリット分光によるプロシオンのプロファイルと比較し、Hα吸収線に関し整合性があることを示した。すなわち、従来のスリット分光法で行われてきたスペクトルの定量解析が、スペックル分光法によっても十分可能であることを明らかにした。 2.角距離で0.26秒離れている2重星ADS12973のスペクトルを分離再生し、それらのHα吸収線が両星の相対位置に相応してシフトしていることを示した。すなわち、天体の対物スペクトルが高空間分解能で得られることを明確に示した。 3.Be星として知られているφAndのスペックル分光より、主星にはHαの輝線が見られるものの、主星から0.53秒角離れている伴星にはHαの吸収線があることを見い出した。このことは、天体をポイントバイポイントで、異なったスペクトル分布を再生できることを明瞭に示している。 今後の定常的観測により、更に多くの新しい知見が得られるものと思われる。暗い天体へのスペックル分光の適用には、光子計数型検出器が不可欠で、早期に光子計数型検出器の導入が望まれる。
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