研究課題/領域番号 |
04554006
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
釜江 常好 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90011618)
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研究分担者 |
池田 博一 高エネルギー物理学研究所, 助教授 (10132680)
高橋 忠幸 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50183851)
常深 博 大阪大学, 理学部, 助教授 (90116062)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1992年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | ガンマ線天文学 / ASTRO-E / 放射線計測 / 無機シンチレータ / 波形弁別 / YAP / GSO / BGO / 天体観測 / 硬X線検出器 / シリコンPINダイオード / 井戸型フォスウイッチカウンタ / シンチレータ / シリコン検出器 / バックグランドの硬X線・ガンマ線検出器 / GSO結晶 |
研究概要 |
本研究では、広い応用範囲を持つものとして、硬X線あるいはガンマ線の領域で高い感度をもち、エネルギー分解能に優れた検出器の開発を行った。100keVから1MeVのエネルギー領域では、これまでNaI(Tl)にシンチレータが使われてきたが、我々はそれにかわる二つの新しい無機シンチレータ、GSOおよびYAPの開発を日立化学(GSO)、Inst.of Nuclear Physics,Minsk,Belarus(YAP)と共に、行った。得られたエネルギー分解能は662keVでGSOは7%程度(FWHM)、YAPは5.8%程度(FWHM)である。YAPの光量はNdI(Tl)の35%程度が得られている。10keVから100keVにいたるエネルギー範囲では、ガスプロポーショナルカウンタが良く使われるが、数10keVのX線に対しては検出効率が低くなるため適していない。本研究では、従来の数倍の厚みをもったPINダイオード(500ミクロンから1mm)の開発を行った。エネルギー分解能は3keV程度である。 これらの二つの技術をくみあわせ、シリコンPINダイオードを低エネルギー側の、YAPを高エネルギー側の検出器として用い、井戸型のBGOシンチレータのシールドに埋め込んだ複合型の検出器、井戸型フォスイッチカウンタの開発を行った。この検出器は、次期科学衛星ASTRO-Eの検出器の一つとして採用されている。 フォスウイッチカウンタではYAPの信号をBGOの信号と分離する波形弁別回路が必要である。従来、用いられてきた回路では、数10nsの蛍光減衰時間を持つような高速のシンチレータからの信号を扱う事ができない。われわれは、この回路をバイポーラートランジスタのASIC技術を用い、モノリシワクICとして開発を行った。衛星に搭載するために必要な耐放射線、低消費電力などを考慮しながらデザインが進められ、試作チップが作られた。現在、2段階目のデザインが行われている。
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