研究課題/領域番号 |
04554028
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
桧山 哲夫 埼玉大学, 理学部, 教授 (20125892)
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研究分担者 |
千田 正昭 日本分光株式会社, 事業部長
仲本 準 埼玉大学, 理学部, 講師 (30192678)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1992年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 測定機器 / 光合成反応中心 / 生葉試料 / P700 / 植物 / 光合成 / 明反応 / 光化学系工 |
研究概要 |
申請書に示したような測定機器のプロトタイプを試作した。この機器はフィルターの組み合せを変更することで、以下の3種類の測定原理に基ずいた方法について、それぞれ検討評価が出来るように設計した。(1)試料を赤色閃光で励起し、P700の430nm吸収ピークの変化を測定する方法。(2)試料を青色閃光で励起し、P700の430nm吸収ピークの変化を測定する方法。(3)試料を赤色閃光で励起し、P700の810nm吸収ピークの変化を測定する方法。その結果以下のことが明らかになった。(1)の方法:蛍光による測定障害はない。測定波長が試料の自己吸収の大きい波長領域にあるため、感度測定することが困難である。。(2)の方法:蛍光による測定障害が大きい。しかし測定波長が試料の自己吸収の小さい波長領域にあるため、試料濃度を上げられるので高感度測定が可能である。(3)の方法:蛍光による測定障害はない。測定波長が試料の自己吸収の非常に小さい波長領域にあるため、試料濃度を上げられるので高感度に出来る可能性がある。しかし欠点として(イ)吸光係数が低いこと、(ロ)試料濃度を上げると励起光に対する自己吸収が大きくなり過ぎるため感度に限界があることが分った。結論として、(3)の方法を用いるのが、もっとも良く、欠点(イ)及び(ロ)は、測定光に対する光路長が長く且つ励起光に対する光路長が短いセルを採用することでカバー出来ることを確認した。また測定用試料の調製法について検討を行い、次のような標準法を確立した。試料(生葉)を界面活性剤(TritonX-100,終末濃度0.1%)と共に磨砕し、pH8-9の緩衝液(1mMアスコルビン酸と、0.1mMN,N,N',N'-テトラメチル-p-フェニレンジアミンを含む)に懸濁する。 これらの結果をふまえ、実用化に向けて、試作機に改良を加え、また簡略化によって製造コストを下げる努力が現在主として日本分光(株)を中心に進められている。
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