研究課題/領域番号 |
04554034
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人類学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡田 守彦 筑波大学, 体育科学系, 教授 (60011615)
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研究分担者 |
葉山 杉夫 関西医科大学, 医学部, 助教授 (70025360)
木村 賛 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (20161565)
新美 成二 (新実 成二) 東京大学, 医学部, 教授 (00010273)
岡 秀郎 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (10177032)
宮下 節 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (50015814)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
18,800千円 (直接経費: 18,800千円)
1994年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1993年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1992年度: 11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
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キーワード | 息こらえ / 運動 / 筋力発揮 / 内視鏡 / 胸郭 / 躯幹 / 樹上空間 / 声道 / ヒト / 喉頭閉鎖 / 下肢運動 / チンパンジー / 舌筋 / 声道形状 / 声門閉鎖 / ビデオ画像 / 上肢 / 木のぼり / 器械体操 / 声門閉鎮 / ファハバースコープ / 喉頭 |
研究概要 |
1.息こらえはヒトを含む霊長類の運動時に重要な役割を果たすものと考えられるが、運動中の喉頭動態はこれまで観察されていない。本研究では身体運動中の喉頭を観察できる高解像度内視鏡ビデオシステムを試作した。これは径4mmの径鼻腔内視鏡に3mのライトガイドをつけ、メルメットを用いてビデオカメラとファイバースコープを被験者の頭部に固定できるようになっており、被験者は半径約2mの範囲で自由に運動できる。 2.上記システムを用いた内視鏡画像フィードバック法による、声門閉鎖時および開放時において、最大握力および4種類の方向の異なる上肢等尺性最大筋力発揮を行わせた結果、息こらえは最大力発揮を促進する基本的機能をもつこと、上肢による筋力発揮において胸郭固定作用を通じてこれを支援するが、その作用は発揮力の方向と関連することが示唆された。 3.上記システムを用いてテニスストローク、剣道の打込み、不意に動くカート上でのバランス保持などの地上運動、および竹のぼり、懸垂、腕わたり、鉄棒回転、鞍馬などの擬似樹上運動における喉頭動態を観察しつつ、上肢筋EMGを記録した。その結果、息こらえは上肢の瞬発的な筋活動時に多く起こり、胸郭固定を通じてこれを支援していることが示唆されたが、他方、同じ動作でも括約が起こらない場合や、逆に何げない動作で起こる場合も観察され、その機作は単純ではないことが推察された。 4.さらに座位および仰臥位での下肢の伸展・挙上、ぶら下がりからの懸垂と下肢挙上、および腕わたりにおける喉頭動態と腹筋群EMGの観察から、息こらえが上肢だけでなく、躯幹固定を通じてフリー下肢の制御を支援していることが示唆された。 5.喉頭の進化は言語の起源につながるとの立場から、ヒトとチンパンジーの内舌筋構築および頭頚部正中断MRI画像による声道形状の比較形態学的研究を行い、化石人類の声道を復元するための基礎資料を得た。
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