研究分担者 |
近藤 高志 東京大学, 工学部, 助手 (60205557)
深津 晋 東京大学, 教養学部, 助教授 (60199164)
尾鍋 研太郎 東京大学, 工学部, 助教授 (50204227)
白木 靖寛 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (00206286)
工藤 徹一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90205097)
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配分額 *注記 |
20,200千円 (直接経費: 20,200千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1992年度: 11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
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研究概要 |
1.素子設計 Cerenkov放射型SHG素子を中心に各種の波長変換素子の基本特性に関して詳細な理論解析をおこない,高効率素子を実現するための設計指針を示した。有機結晶の潜在能力を最大限に引き出して利用するためには,擬似位相整合を達成する必要があることがあきらかとなった。 2.素子作製技術の開発 各種の有機非線形光学結晶に対して加工をおこない、有機結晶に適した微細加工技術を確立した。水溶性無機レジスト材料HPAを遠紫外線で露光し,酸素プラズマによる反応性イオンビームエッチングをおこなうことにより,高い精度での加工を実現できることを示した。また,半導体レーザ光の高効率結合を実現するために素子端面の処理法について検討を加え,基板の破断を利用することで良好な入射端面を確保できることを見出した。 3.新規波長変換素子の提案 共振器内の定在波を利用した新しい方式のSHG素子を提案し,その設計をおこなった。また,擬似位相整合方式の最大の弱点である安定性の問題を克服する手段として,シミュレーテド・アニーリングによって最適化した非等周期分極反転構造の導入による広帯域化の手法を新たに提案し,その有用性を実証した。有機結晶を用いた素子にこれらの技術を適用することで,極めて高性能な素子が実現できるものと考えている。 以上の研究を通じて,高性能な波長変換素子を実現するための具体的な戦略を示すことができた。今後は,これらの研究成果に基づいて,実際に素子を作製しその特性評価をおこなっていく予定である。
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