研究分担者 |
大家 重明 摂南大学, 工学部, 助教授 (20176853)
里村 裕 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (00162511)
和田 修 富士通研究所, 厚木研究所・光コネクト推進室, 主管研究員
張 吉夫 大阪府立大学, 工学部, 教授 (20029846)
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研究概要 |
半導体を用いた機能デバイスは『エレクトロニクス』から『光-エレクトロニクス』へ進展するに伴ない,国内外で積極的に研究が遂行されている。しかしながら,光とエレクトロニクスの相互作用を利用した素子では,光からエレクトロニクスへの変換速度が『光』よりも『電気』で制限を受けてしまうため,大幅な改善は望めない。それゆえ,『エレクトロニクス』で制限を受けない素子の実現が望まれる。 本試験研究は,『エレクトロニクス』の制限を受けず,しかも光集積化に適した光による光の機能素子である『室温エキシトンを利用した超高速光-光スチッチ』を試作デバイスとして実現を目指した。これまでに,相関測定法を用いた光-電子素子の光応答実験については,18psの高速応答を得,また,光導波に関する解析も進んだ。しかし,現段階では実際に光-光機能素子についての光応答は得られていない。以下に各段階別に結果の概要を示す。 1.照射光の発生・維持……プローブ(CW)光;CW-ArレーザでポンプしたTi:Al_2O_3レーザにより800nm〜900nmの波長可変CW光を得た。ゲート(超短光パルス)光;現在,準備中である。 2.評価装置開発……自己相関方式による評価装置を開発した。特に試料が微小となることも考慮に入れて,微動・顕微モニターも併用した。 3.MQW構造設計・素子作製……MQW構造を設計し,分子線エピタキシ-法により,光-光機能素子の電気ならびに光学的パラメータを検討した。 4.動作評価・理論解析……主としてMQW層における室温エキシトン光吸収飽和,回復時間特性の基礎的データを半導体レーザを用いて得た。また,MQW層を用いた導波特性の解析を行った。
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