研究課題/領域番号 |
04555095
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
江端 正直 熊本大学, 工学部, 教授 (40005319)
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研究分担者 |
興野 登 三菱電機(株), マネージャー
西村 強 熊本工業大学, 工学部, 講師 (90156109)
渡邉 亮 (渡辺 亮) 熊本大学, 工学部, 教授 (50040382)
宇佐川 毅 熊本大学, 工学部, 助教授 (30160229)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1992年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | MFBスピーカ / アクティブ制御システム / 低公害ディゼルエンジン / 排気騒音制御 / DXHSアルゴリズム / 適応ディジタルフィルタ / 並列型ディジタルフィルタ |
研究概要 |
主として大型車両に搭載されているディゼルエンジンからの騒音は、社会環境に大きな影響を与えている。ディゼルエンジンの排気騒音の対策には、従来エンジンの改良や遮音材の装着などの対策が主であった。しかし、エンジン排気系の騒音のように低周波大パワーの騒音源に対しては、現在用いられているマフラ-は形ばかり大きく効果は小さい。本研究では、低周波大パワーを持つディゼルエンジン排気騒音のアクティブ制御システムの開発を目的としている。この排気騒音のアクティブ制御システムは、排気管壁面に付加音源(耐熱性の優れたスピーカ)を取付け、排気管の等価音響インピーダンスをこの付加音源で制御することにより、排気騒音を消音するものである。アクティブ制御を実用化する際、従来問題となっていた制御信号抽出用のマイクロホンは、本研究で提案するMFBタイプ・アクティブ制御システムでは不要であり耐環境性を向上させるのに有利である。研究は、まず制御用ディジタルフィルタの設計とシュミレーションによる性能評価にはじまり、実験室内での通常スピーカによるモデル実験および耐熱性を有する制御用スピーカを用いたディゼルエンジンによる制御実験へと、より具体的・実用的なシステムへと発展してきた。汎用ディジタルフィルタを使用したモデル実験では、種々のアルゴリズムの比較検討と、制御システムの動作確認を行なった。従来の適応アルゴリズムでは十分な抑制量が得られなかったため、ディイゼルエンジン排気音が回転速度を基本波としその高調波成分が卓越していることに注目した特定周波数の信号を適応的に生成する新しいアルゴリズムDXHSアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムは、従来のアルゴリズムの10倍から20倍の収束速度をもっている。計算機シュミレーションでは、単一正弦波の制御の場合50msで70dBの抑制量が得られた。ディーゼルエンジンを用いた制御実験では、基本波成分の制御で約20dB、基本波および第一高調波の制御では各々15dB程度の抑制量が得られている。
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