研究課題/領域番号 |
04555134
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市工学・衛生工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松尾 友矩 東京大学, 工学部, 教授 (80010784)
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研究分担者 |
深瀬 哲朗 栗田工業, 総合研究所, バイオチームリーダー
関川 泰弘 栗田工業, 研究開発本部, 部長
中西 準子 東京大学, 環境安全研究センター, 教授 (10010836)
味埜 俊 東京大学, 工学部, 助教授 (60166098)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | ノルマルヘキサン抽出物質 / 食堂排水 / リパーゼ / 脂肪酸 / 生物学的処理 / 除害施設 / 生物処理 / 油分処理 / n-ヘキサン抽出物質 |
研究概要 |
油分の加水分解酵素であるリパーゼの食堂排水処理への適用を実験的に検討し、以下の結論を得た。 1.リパーゼ分解と化学凝集処理の組み合わせについて (1)排水中の油分(n-ヘキサン抽出物質)をリパーゼ処理して生成する脂肪酸をカルシウム塩で中和することにより、脱水性・分離性に優れた汚泥が形成され、加圧浮上や脱水操作により固形分としての除去が可能である。 (2)この効果は油分濃度や共存物質の種類によって影響を受ける。 2.リパーゼ分解と活性汚泥法との組み合わせについて (1)食堂厨房からの食器洗浄排水をリパーゼで前処理することにより、回分式活性汚泥法をCOD_<cr>として槽負荷1.1kg/m^3/d、汚泥滞留時間30日で正常に運転することができた。 (2)リパーゼ前処理を行わない場合と比較してリパーゼ前処理を行った場合の処理水油分濃度の低下はあまり大きく無かったが、汚泥内の油分蓄積量に両者で大きな差が生じた。 (3)n-ヘキサン抽出物質の負荷が上昇するとリパーゼ前処理を行っても処理水中への油分の残存や汚泥中への油分蓄積が認められた。良好な処理の可能な油分の負荷は1kg/m^3/d程度であった。油分を含む濃厚な排水のみを回収してリパーゼ前処理にかける方法は効果があるが、油分を濃縮しすぎても活性汚泥に障害が生じる可能性のあることが示唆された。 (4)n-ヘキサン抽出物質の流入濃度が上昇しすぎると、汚泥が分散増殖状態となり維持が難しくなる例が認められた。この点からも油分の流入濃度のコントロールが重要である。
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