研究課題/領域番号 |
04555139
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
井上 豊 大阪大学, 工学部, 教授 (90027227)
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研究分担者 |
横山 浩明 (株)鴻池組, 技術研究所, (研究員)課長
馬場 研介 大阪大学, 工学部, 講師 (00029349)
橘 英三郎 大阪大学, 工学部, 教授 (80029165)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1993年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1992年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | 制震(振)システム / 制御アルゴリズム / 風洞実験 / 振動台実験 / 制御デバイス / アクティブ・ブレース / アクティブ・フィン / 2棟連結式制震 / 実験装置 / 振動台 / アクティブ・マス / アクティブ・テンドン |
研究概要 |
本研究では、建築構造物のアクティブ制震(振)技術の進むべき正しい方向付けと開発の効率化を検討して行くために、まずこの分野の研究の現況把握が重要であると位置づけ、文献資料を中心として収集し、現状の整理と分析を行った。 これを参考とし、比較的単純な構造物モデルを対象に地震及び強風の外乱を作用させて、諸種のアクティブ制震(振)システムの応答制御効果を比較検討するための標準試験装置の試作に着手した。構造物モデルは3層架構とし、ステッピングモータを用いた駆動システムにより、アクティブマス型あるいはアクティブテンドン型の制御が可能な構成とした。さらに、任意地動入力が可能なシステムの開発も行った。 次に、数種の制震(振)アルゴリズムによる応答制御効果、ならびにシステムの信頼性を評価するための数値実験、及び模型実験を行った。制御アルゴリズムとしてまず、ファジイ制御、及び減衰付与型制御について、種々の条件、パラメータのもとでの制御効果について調べた。また、瞬時最適制御法を実用化する際に離散化して扱う場合についての検討を行った。 さらに、これらの成果を発展させて、構造物に対する2つの新しい制震(振)システムの開発を行った。まず、1つめはアクティブフインシステムと称されるもので、構造物の風外乱に対する振動応答の制御に、風外力を利用するものである。風向、風速、及び構造物応答を情報として与え、フィンを時々刻々動かすことにより制御力を構造物へ付加するものである。また、他の1つは2棟連結型制震システムであり、隣接する構造物間に制御装置を介在させ、相互の振動応答に基づく制御力を双方に同時に作用させるもので、多棟連成系の振動制御問題への糸口を付けようとするものである。 これらの研究成果をふまえ、抽出された将来への研究課題を解明して行くために、さらに、継続して強力に研究を推進して行くことが重要と考えている。
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