研究概要 |
1.溶断用プラズマ電源およびト-チ3組を購入し,これらのト-チを独立に,あるいは同時に操作でき,且つ移行式および非移行式の切り替えが瞬時に行えるように操作盤を設計作成した. 2.予備試験用としてト-チおよび溶解ハ-スが固定されている試験炉を設計作成した. 3.予備試験用溶解炉を用いて,主としてジルコニア系のセラミックスについて溶解実験を行い,最適溶解条件の決定と最終目的炉の作成に必要なデータを収集した. 4.予備溶解実験の結果以下の事項が明らかにされた.(1)イットリア含有ジルコニアは還元されることなく溶解できるが,セリア添加ジルコニアはアルゴン雰囲気での溶解時のように部分的還元が起こった.(2)セリア添加ジルコニアは凝固時に偏析をおこして樹脂状組織を示すことが知られているが,この偏析は融点直下(〜2500℃)で2から3分加熱保持することにより消滅できる.(3)あるゴンアークに比して酸素プラズマアークは径が細いため,3方向より加熱しても10mm程度の試料を均熱するのは困難である.(4)アルゴンアークと比して酸素プラズマアークはガスの噴射圧が高いため溶湯が攪乱されるので,引き上げ法による単結晶育成は極めて困難である. 5.予備実験の結果を参考にして最終目的炉を作成した.この炉対は試料の均熱を図るためハ-スの連続回転機構と上下機構を備えている.これらの機構を備えることにより,溶解効率の改善と凝固後の均質化処理および高温加熱処理が可能になることが期待される.
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