研究課題/領域番号 |
04555171
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
宮崎 亨 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (70024213)
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研究分担者 |
脇門 恵洋 (株)愛知製鋼, 研究開発部, 副部長
守屋 健 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (40029525)
小山 敏幸 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (80225599)
小坂井 孝生 名古屋工業大学, 共同研究センター, 助教授 (80110253)
土井 稔 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (60135308)
熊谷 憲一 (株)愛知製鋼, 品質保証部, 副部長
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 非線形 / 拡散方程式 / シミュレーション / 映像化 / 相分解 / 組織形成 / スピノ-ダル分解 / スピノーダル分解 |
研究概要 |
相分解現象を利用した材料の開発は、近年では金属に限らずセラミックス,ポリマーなど材料一般に対し行われており、材料開発における有力手段の1つである。そのため相分解挙動の本質を解明することは非常に重要である。本研究は計算機を用いて非線形拡散方程式を正確に解き、相分解現象を詳細に調べるとともに、そのシミュレーション結果を映像化することによって、動的な相分解過程の本質を明らかにせんとするものである。 本研究結果は以下のようである。まず正則溶体近似に基づく仮想的な平衡状態図において、種々の組成,温度で相分解過程を熱揺動まで考慮し計算した結果、スピノ-ダル分解や核形成-成長型分解さらには析出相同志の溶質の奪い合いによる競合成長過程を非常にうまくシミュレーションできることが明らかになった。また実際の合金への応用として、Cu-Co合金における相分解過程を計算した結果、計算機実験から実際の相分解挙動が精度良く算出できることが明らかとなった。また相分解組織に対する弾性拘束の効果を検討するため、弾性拘束の弱いAl-Zn合金と弾性拘束の大きなFe-Mo合金の2次元相分解シミュレーションを行った結果、弾性拘束の弱いAl-Zn合金ではまだら構造が、弾性拘束の大きなFe-Mo合金では変調構造が相分解によって形成されることが示された。この結果は両合金の実験結果と見事に一致している。さらに以上の大型計算機のデータをパーソナルコンピュータに移し、続いてパソコンからビデオデッキへ、データを転送することによって、相分解の時間発展過程に関するビデオの編集を行なった。その結果、相分解の動的変化過程を非常にうまく表現することが出来、この成果は今後の本学問分野に関する研究および教育に有益であると考えられる。
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