研究課題/領域番号 |
04555183
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柳田 博明 東京大学, 工学部, 教授 (20010754)
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研究分担者 |
武藤 範雄 綜合警備保障, 技術営業本部, 主任研究員
中辻 照幸 清水建設, 技術開発本部, 研究員
杉田 稔 清水建設, 技術開発本部, 主任研究員
中村 吉伸 東京大学, 工学部, 助手 (30198254)
宮山 勝 東京大学, 先端研, 助教授 (20134497)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1992年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | CFGFRP / 破壊予知 / 自己診断 / 歪検出 / 複合材料 |
研究概要 |
構造材料のリサイクル性を考慮にいれ、これを前提として材料の設計を行う場合、使用時の信頼性の獲得が重要である。本研究は材料自身に特別な機能(自己診断機能)を付与させることにより、材料自身が破壊する前に警報を発することができないかを検討したものである。このための材料設計指針として材料が2段階で破壊することが必要であると考えた。CFGFRPは高弾性、低限界伸びの炭素繊維と高靭性、高限界伸びのガラス繊維を組み合わせた材料であり、コンクリート補強用に清水建設(株)が独自に開発した材料である。東大グループは炭素繊維の導電性に着目し、材料の構造の中で、機械的な応力により動きやすい炭素繊維の電気抵抗が応力により変化することを予想した。CFGFRPにおいて引張り荷重に比例してと電気抵抗が増大することが確認され、荷重を除去した後も抵抗値ははもとの値に戻らず、残留抵抗としての値を示す。残留抵抗は引っ張り試験と電気抵抗の同時計測により材料に与えられた応力の積分値を反映した抵抗値を示すことが確認され、電気抵抗の変化と残留抵抗値すなわち、応力がゼロの時の材料の抵抗値で材料の疲労度が検出できることがあきらかにされた。加えられた応力の積分値が残留抵抗値として表現されることが明らかとされたことが本研究の最も大きな成果であり、過去にうけた材料の最大損傷を複雑なセンサーシステムを利用することなく、自己診断により検出できることを明らかとした。一方、補強炭素繊維をカーボンビーズに替えた試料の電気抵抗-歪み曲線はCFGFRPに比べてはるかに大きな値を示し、応力センサーとして別の応用ができることが確認された。
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