研究課題/領域番号 |
04555188
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
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研究機関 | 近畿大学 (1993) 大阪府立大学 (1992) |
研究代表者 |
峠 登 近畿大学, 理工学部, 教授 (00081315)
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研究分担者 |
吉田 昭彦 松下電器産業(株), 電子化学材料研究所, 研究室長
高橋 雅也 大阪市立工業研究所, 研究員
辰巳砂 昌弘 大阪府立大学, 工学部, 講師 (50137238)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1993年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | ゾル-ゲル法 / 強誘電体 / PZT / PLZT / Bi_4Ti_3O_<12> / 薄膜 / 化学修飾 / パタ-ニング / ペロブスカイト構造 / パターニング / ペロブスカイト相 / 微細加工 |
研究概要 |
強誘電体メモリーは、高速・高密度であるとともに不揮発性であることから、近年、大きな関心を集めている。金属アルコキシドを原料とするゾル-ゲル法は、組成の制御性や均一性の点で、この種のメモリー用強誘電体薄膜の作製法としてきわめて有望である。本研究は、ゾル-ゲル法によるメモリー用強誘電体薄膜の作製プロセスの検討と生成物の特性評価を目的として行ったものであり、以下のような成果を得た。 (1)アセチルアセトンで化学修飾したZrとTiのブトキシド、および酢酸鉛三水和物を原料として、PZT薄膜の作製プロセスを開発した。この際、酢酸鉛のエタノールに対する溶解度は、モノエタノールアミンを用いることにより増加することを見いだした。得られた薄膜は、700℃で熱処理することによりペロブスカイト単一相となり、良好な強誘電性を示した。 (2)PZT薄膜における知見を基に、硝酸ランタンを原料としてPb_<1-x>La_x(Zr_<0.65>Ti_<0.35>)_<1-x/4>O_3系薄膜を作製した。700℃の熱処理により組成ずれのない、均質な組成分布を有する強誘電体薄膜が得られた。さらに、得られた薄膜の特性と膜厚の関係を明らかにした。 (3)モノエタノールアミンで安定化したBi-エトキシドとアセチルアセトンで化学修飾したTi-ブトキシドを原料として、Bi_4Ti_3O_<12>強誘電体薄膜を作製し、特性と作製条件の関係を明らかにした。 (4)β-ジケトンで化学修飾したゲル膜にπ-π遷移に対応する紫外線を照射すると、ゲル膜の酸やアルコールに対する溶解度が変化することを見いだした。さらにこの現象を利用すると、ZrO_2やTiO_2薄膜、およびこれらを基礎とする強誘電体薄膜の微細加工ができることを実証した。 (5)各種のメチルトリアルコキシシランの加水分解過程を明らかにするとともに、ゾル-ゲル法によるSiO_2薄膜の高温・高湿雰囲気中での特性変化を明らかにした。
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