研究課題/領域番号 |
04555194
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学・複合材料
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
小山 昇 東京農工大学, 工学部, 教授 (40134845)
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研究分担者 |
富士元 英二 北斗電工(株), 取締役技師長
直井 勝彦 東京農工大学, 工学部, 講師 (70192664)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
17,100千円 (直接経費: 17,100千円)
1993年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1992年度: 12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
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キーワード | 水晶振動子 / 電気化学 / マイクロバランス / 粘弾性変化 / レドックス活性薄膜 / “in situ"計測システム / 電極分離型水晶振動子 / エリプソメトリー |
研究概要 |
本研究は、圧電結晶である水晶の共振現象を利用した水晶振動子電極(QCME)を用い液相系でのin-situ(その場)計測システムの確立を計り、高い精度と安定性のあるリアルタイム検知システムを確立し、固体-液体界面における質量および粘弾性変化を高感度で検知できる新しい測定手法の実用化を計ることを目的として行われた。まず、電気化学測定を行いながら共振周波数のリアルタイム測定を行う方法を可能にした。次に、水晶振動子のインピーダンスをリアルタイムで計測できる計測法を確立し、またその評価法も確立した。また、電気化学的パルス法と併用した計測系を組み上げ、固液界面の過渡現象の解析を可能にした。さらに、QCME法を進化させた分離型QCME法の確立を計った。 確立された研究成果の一部は、“電気化学的水晶振動子微小秤量装置"(HQSeries)としてメーカーより平成5年度に市販された。またこの方法を用いて、金属の電解析出過程や高分子の電解重合過程、あるいは酸化還元活性高分子薄膜など各種の電気化学活性薄膜の酸化還元過程について解析し、膜の粘弾性変化、膜表面の粗さや親媒性変化などの評価を行い、他の手法(原子間力顕微鏡など)を併用して装置の信頼性を確認した。また、有機ゲル薄膜やクレー薄膜などの体積相転移の検出・評価を、この方法で容易に行えることがわかった。また、一本鎖DNAを水晶振動子表面に固定化することによりDNAセンサーとして利用することが可能であることを示した。さらに、電極分離型の水晶振動子について、その発振特性およびインピーダンス特性を様々な性質をもつ液体中で調べ、振動子の電気的等価回路に基づく評価方法を確立した。また、液体の物性とインピーダンス特性との相関を明らかにし、液体の物性の分析手段として利用できることを明らかにした。
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