研究課題/領域番号 |
04556006
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
高橋 壮 (高橋 壯 / 高橋 つよし) 岩手大学, 農学部, 教授 (60003753)
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研究分担者 |
青葉 幸二 岩手大学, 農学部, 教授 (40240650)
吉川 信幸 岩手大学, 農学部, 助教授 (40191556)
石原 愛也 岩手大学, 農学部, 教授 (20011827)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
16,500千円 (直接経費: 16,500千円)
1994年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1993年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1992年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | リンゴ高接病 / リンゴウイルス / ウイルス抵抗性台木 / 形質転換植物 |
研究概要 |
本研究は、リンゴ高接病に抵抗性をもつリンゴ台木植物の形質転換法を開発し、有効な防除法を確立する目的で平成4年度から3か年にわたり行ったものである。病原ウイルス(ACLSV)と感受性台木であるマルバカイドウの組み合わせを選び、次の成果を得た。 1.ACLSVをChenopodium quinoaで大量に増殖し、ウイルスを精製した。精製ウイルスより抽出したゲノムRNAから、相補的DNA(cDNA)を作製し大腸菌でクローン化した。 2.ACLSV-RNAのcDNAの全塩基配列をジデオキシ法によって決定し、ACLSVゲノムは、3'末端のポリA配列を除いて7552塩基からなり、3つのタンパク質コード領域(ORF1,ORF2およびORF3遺伝子)を有している。 3.AgrobacteriumのT_1プラスミドをベクターとして利用し、コートタンパク遺伝子(ORF3)をタバコおよびマルバカイドウ細胞の核DNAに組み込ませた。 4.ウエスタンブロット分析の結果、形質転換タバコにおいてコートタンパク質が発現していることが明らかになった。また形質転換したマルバカイドウでは、カルス細胞でコートタンパク質の発現が確認された。カルスから再生したシュートは現在育成中である。 5.細胞間移行タンパク質(50Kタンパク)をコードするORF2領域のアンチセンスDNAをタバコおよびマルバカイドウに導入した。タバコにおいては26個体で遺伝子の導入が確認された。形質転換したマルバカイドウのシュートは現在培養中である。 6.以上のようにウイルス遺伝子を導入するためのリンゴ台木植物の形質転換法が確立したので、今後他の果樹ウイルスにも原則的に適用できることが明らかになった。
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