研究課題/領域番号 |
04556026
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木村 伸吾 東京大学, 海洋研究所, 助手 (90202043)
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研究分担者 |
杉本 隆成 東京大学, 海洋研究所, 教授 (40004428)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1992年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 動物プランクトン / ADCP / 超音波 / 係留 / 低次生産 |
研究概要 |
海洋における動物プランクトンの鉛直分布を定量的に、かつ、長時間にわたって係留することにより計測できる装置と理論を開発した。開発した測定装置は、超音波を利用するものであり、その反射強度を測定することによって、鉛直的には約150メートル、水平的には海面で2-3キロメートルの海域における動物プランクトン量を約1年間にわたって連続して測定することができるようになった。 また、本試験研究では、作成した動物プランクトン鉛直計量装置を実際に海洋中に係留設置し、動物プランクトン量の計測を行った。観測は、相模湾の大島の背後に形成される地形性の渦に着目し、その渦の中に設置することにより、渦に伴う湧昇が生物の生産性に果たす役割について検討した。その結果、渦の発生周期と対応した反射強度の変化が認められ、動物プランクトンが徐々に増加している様子を観測することができた。このような短い観測の時間スケールで、動物プランクトン量が変化している様子が定量的に計測されたことは今までになく、この音波を利用した動物プランクトンの鉛直計量装置が、海洋における低次生産機構を把握する上で非常に有効に活用できることが分かった。このことにより、環境と同じ時・空間スケールで生物の変動現象を把握することができるようになり、環境変動に伴う生物の変動現象の調査・研究が飛躍的に進むことが期待される。
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