研究課題/領域番号 |
04557013
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上田 國貴 (上田 國寛) 京都大学, 化学研究所, 教授 (00027070)
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研究分担者 |
田中 静吾 京都大学, 化学研究所, 助手
大山 邦夫 旭化成工業株式会社, 診断薬事業部・診断薬研究部, 課長
徳島 恭雄 旭化成株式会社, 生科学研究所, 主査
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1992年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / アミロイド蛋白前駆体遺伝子 / 遺伝子解析 / スプライシング / アポリポ蛋白E遺伝子 / 危険因子 / 筋萎縮性側索硬化症 / スーパーオキシドジスムスターゼ-1遺伝子 / スーパーオキシドジスムターゼ-1遺伝子 / βアミロイド / APP / プロテアーゼインヒビター / アポリポ蛋白E / 遺伝子型 / 遺伝子診断 / 前駆体蛋白質 / mRNA / RPA / RT-PCR / 選択的スプライシング / 加齢 |
研究概要 |
1.アルツハイマー病(AD)患者におけるアミロイドβ蛋白前駆体(APP)遺伝子発現の解析 各種中枢神経変性疾患の中でAD患者に特異的なAPP遺伝子の発現異常(Knitz型プロテアーゼインヒビターをもつタイプともたないタイプのmRNA比が対照より約1.5倍高くなること)を見出した。同じmRNA比の変化は非AD対照群の脳にも加齢に伴い認められたが、AD患者ではこの変化が対照群より20〜25年早く、特に痴呆と関係の深い海馬周辺の大脳皮質灰白質に顕著なことを見出した。これらの知見より、上記のmRNA比が脳老化の分子指標となることを示した。 2.AD患者におけるAPP遺伝子の塩基配列の解析 上記APPmRNAの選択的スプライシングの変化に関し、関連領域にAD特有の塩基配列の変化がないか調査したが、共通配列は見事に保存され、AD特有の変化はないことが明らかとなった。 3.AD患者髄液中のAPP内在性プロテアーゼインヒビターの解析 APP内に内在するKunitz型プロテアーゼインヒビターの濃度をトリプシン-ELISA法で解析した結果、AD患者の髄液中で脳血管性痴呆や非痴呆対照群と比較して有意に高まっていることを見出した。 4.AD患者におけるアポリポ蛋白E遺伝子の解析 先年米国で晩発型AD発症とアポリポ蛋白Eのアレルとの相関が見出されたのに鑑み、日本人の晩発型AD孤発例について解析した結果、ε4アレルの頻度が対照群より2〜3倍高く、特にホモ接合体は晩発型ADの非常な危険因子となることを見出した。 5.筋萎縮性側索硬化症(ALS)の遺伝子解析 家族性ALSの一家系に、これまで知られていないスーパーオキシドジスムターゼ-1遺伝子の新しい変異を見出した。
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