研究課題/領域番号 |
04557020
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
上出 利光 北海道大学, 免疫科学研究所, 教授 (00160185)
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研究分担者 |
須藤 哲央 東レ株式会社, 基礎研究所, 主任研究員
安田 慶秀 北海道大学, 医学部・付属病院, 教授 (60125359)
須藤 哲夫 東レ株式会社, 基磯研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
17,100千円 (直接経費: 17,100千円)
1994年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1993年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1992年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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キーワード | 臓器移植 / 拒絶反応 / 接着分子 / CTLA4 / 免疫学的寛容 / 可溶性接着分子 / 補助シグナル / アナヅィー / アナジィー |
研究概要 |
臓器移植に際し、宿主のTリンパ球は抗原受容体を介して移植抗原を認識する。しかしT細胞の活性化・増殖のためには、接着分子を介する補助シグナルが必須である。本研究では、免疫抑制剤であるFK506を用い、T細胞抗原受容体を介する信号伝達経路を阻害した。しかしFK506の量を治療域でもちいると非特異的免疫抑制を起こすため低量のFK506を用いた。 一方、接着分子を介する補助シグナルを抑制する方法としては、これまでT細胞上のCD28分子に対する単クローン抗体、抗原提示細胞上の、CD28と結合するB7分子に対する単クローン抗体の投与や、遺伝子工学的手法を用いて可溶性CTLA4分子を作整し、CD28とB7の結合を阻害する方法が報告されていた。今回我々はCTLA4分子に注目し、従来のヒトIgG_1のFc部分とCTLA4分子の細胞外部分を融合したCTLA4-IgGに変わりIgMのFc部分と融合したCTLA4-IgMを作整した。この分子はペンタマ-を形成しCTLA4-IgGに比して補助シグナルの抑制効果が高いことが期待された。C57BL/6とCBA/J間でリンパ球混合培養(MLR)を行い、CTLA4-IgGとCTLA4-IgMの抑制効果を検討したところ、期待どうりCTLA4-IgMが数倍強い抑制効果を示した。次にC57BL/6の新生児心臓をCBA/Jの皮下に移植する糸を用いてCTLA4-IgMの効果を検討した。摘出した心臓を4℃で1時間各種濃度のCTLA4-IgG、CTLA4-IgMおよびIgMで処理し移植した。宿主には低濃度のFK506(0.5mg/kg/day)を10日間皮下注した。その結果CTLA4-IgはCTLA4-IgGに比し、約1/4量で移植心の生着延長をもたらすことが明らかになった。
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