研究課題/領域番号 |
04557023
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
青木 克己 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (90039925)
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研究分担者 |
三井 義則 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (50229738)
藤巻 康教 長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (10209083)
北川 常廣 長崎大学, 薬学部, 教授 (70039634)
本村 伸子 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (50253696)
坂本 信 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教授 (20039928)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 糸状虫症 / 化学療法 / ジエチルカルバマジン / イベルメクチン / 血中濃度測定法 / ELISA / 重曹 / 相乗作用 / 抗糸状虫剤 / 開発 / 駆虫効果 / アイベルメクチン / 抗系状虫剤 |
研究概要 |
本研究の目的は1)抗糸状虫剤ジエチルカルバマジン(DEC)とイベルメクチン(IVM)の簡便かつ高感度な血中濃度測定法を開発し、2)この方法を利用して新しい糸状虫症の集団治療法として期待されているDEC・IVMの効果的投与法を検討することである。初年度に血中のDEC,IVM濃度、1〜1,000ng/kg、100〜10,000ng/kgを測定できるELISA法を確立した。成功の理由はDEC,IVMの化学構造を修飾し、BSAとの複合体を作成し、DEC,IVM抗体を作成出来たことによる。尚第3年次にはIVM濃度0.1〜10ng/mlを測定できる高感度な測定法の開発も行なった。我々のELISA測定法は感度が高いばかりでなく、特異性も高く、日差日内変動も少なくわずか5μlの血液を必要とする優れた測定法である。 2・3年次にこの方法を用いてDECとIVMの効果的併用療法およびDECの効果的投与法の検討を行なった。スナネズミ・B.pahangiモデルを用いたin vivo実験においても、B.pahangi成虫・仔虫を用いたin vitro実験においてもDEC・IVMの相乗作用が認められることが明らかにされた。またDEC投与時に重曹を投与しDECの血中濃度維持時間を延長しDECの駆虫効果を高める試みをケニアのバンクロフト糸状虫症の流行地で行なった。重曹併用により尿がアルカリ性を示し、Keが減少、T_<1/2>とAUCが増加した。重曹併用による副作用の増悪はみられなかった。このことは重曹投与によりDECが尿管より再吸収され血中濃度が長く維持されることを示している。DEC投与後1年後の仔虫検査結果は重曹併用による仔虫減少率はDEC単独投与に比べ有意に高いことを示した。以上の結果はDEC重曹併用法が新しい効果的集団治療法であることを示している。
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