研究課題/領域番号 |
04557038
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
荒畑 喜一 国立精神・神経センター, 神経研究所・疾病研究第一部, 部長 (30053325)
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研究分担者 |
石原 傳幸 国立療養所, 東埼玉病院, 副院長
春原 経彦 国立精神, 神経センター神経研究所・疾病研究第一部, 併任研究員
林 由起子 国立精神, 神経センター神経研究所・疾病研究第一部, 流動研究員
塚原 俊文 国立精神, 神経センター神経研究所・疾病研究第一部, 研究員 (60207339)
武田 伸一 国立精神, 神経センター神経研究所・疾病研究第一部, 室長 (90171644)
石浦 章一 東京大学, 応用微生物研究所, 助教授
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
16,100千円 (直接経費: 16,100千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
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キーワード | 筋ジストロフィー / 分子遺伝学 / 遺伝子診断 / 保因者診断 / デュシャンヌ型筋ジストロフィー / ベッカー型筋ジストロフィー / 顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー / デュシャンヌ型 / ベッカー型 / 顔面肩甲上腕型 / 遺伝相談 |
研究概要 |
筋ジストロフィー、とりわけデュシャンヌ型(DMD)/ベッカー型(BMD),および顔面肩甲上腕型(FSHD)等の出生前診断および保因者診断による発症予防という今日の社会的ニードに速やかに応えるべく本試験研究は計画され遂行された。その結果筋ジストロフィーの遺伝子診断技術は確立し、患者とその家族の人々に希望を与えたものと考えている。今後筋ジストロフィーの発生予防による経済的波及効果も期待されよう。国際的にみても、この分野の研究を積極的に推進してきたことは大きな意義があった。とくに平成6年7月には、我が国がアジアで最初の、第8回世界神経・筋学会を主催する。我々はこの分野で多くの研究発表を予定している。 本研究では: (1).脳型プロモーターの解析による精神発達遅滞のスクリーニングを実施した。 DMD/BMDの約2/3に精神遅滞を伴う症例の見られることは即にDuchenneによって気付かれていた。しかしDMD遺伝子の脳型プロモーターを検索した結果、今日までのところDMD/BMDの精神発達遅滞を説明出来る充分な証拠は得られなかった。 (2).Multiplex PCR法による迅速な遺伝子異常のスクリーニング DMD/BMD患者の60〜80%にジストロフィン遺伝子の欠失を、数%に重複を見いだした。PCR法(polymerase Chain Reaction)の導入によって微量のDNAサンプルからでも迅速に遺伝子診断を行うことが可能となった。これまで我々は1,116例のDNA解析を行い成果を得ている。 (3).ジヌクレオチドCAリピートの検索による連鎖解析と保因者診断 DNA自動シークエンサーを用いることによって、微量のDNAサンプルで迅速に、DMA/BMD患者・家系のCAリピートが検索され、保因者診断のための連鎖解析が実施された。その結果、これまで以上に正確で効率的なDMD/BMD患者・保因者の診断と遺伝相談が可能となった。 (4).FSHDの遺伝子診断と遺伝子のクローニング FSHDの遺伝子座は第4常染色体に存在する。現在最も近いプローブはp13E-11であるが、われわれは新たに特異性の高いプローブpFR-1を開発した。現在、ヒト第4染色体の遺伝子ライブラリーからFSHD遺伝子を含む部分のgenomicクローンを検索している。我々はすでにFSHD18家族について遺伝子診断を実施している。
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