研究課題/領域番号 |
04557040
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
北畠 顕 北海道大学, 医学部, 教授 (00124769)
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研究分担者 |
千原 国広 奈良先端科学技術大学院大学, 教授 (80029561)
福田 洋之 北海大学, 医学部附属病院, 医員
川口 秀明 北海道大学, 医学部, 助手 (70161297)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
1992年度: 15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
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キーワード | 心不全 / 不全心筋 / 心機能 / 心筋症ハムスター / ハイフレームレート心エコー図法 / 超音波組織診断 / 細胞内Ca^<++>動態 |
研究概要 |
近年、実験用小動物、特に心不全を自然発症するBio53.58あるいは肥大期を経て心不全に至るBio14.6などのハムスターが、心不全における病的心筋の分子生物学的機序解明に大きく貢献している。しかし、このような心筋細胞レベルの病変が、心臓の構造と機能とにどのよう反映されるかについては不明の点が多い。心不全における心筋細胞レベルの病的変化と心構造や心機能との間の相互連関を知ることは、心不全の機序解明、その病態診断、さらにはその治療と予防に大きく貢献するものと考えられる。この目的のために、我々は、超音波法を中心とした心機能および心筋組織診断システムを作成し、これを用いて基礎的検討を行った。 (1)最近開発されたハイフレームレート型超音波装置を中心に非侵襲的小動物実験系を作成した。これにより、極めて小さく心拍数の速いハムスター心の心機能評価が可能となった。Bio53.58では、既にその5週齢から明瞭な左室収縮不全を呈し、その後進行性に増悪すること、またBio14.6では5〜10週齢で左室拡張不全を、20週齢では収縮不全を呈することがわかった。 (2)前述の超音波装置からRF信号を取り出し、A-D変換後にコンピュータ解析するため、装置改造しシステム作成を行い、病理組織標本などにつき基礎的検討を行った。小動物を含む生体心筋組織診断のためのソフトウエアー作成は現在最終段階にある。 (3)心筋症ハムスターにおけるCa++動態をFura-2レベルで解析した結果、Bio53.58では対照F1BやBio14.6に比し、5週齢から20週齢にかけて、α1リセプター刺激が筋小胞体機能低下に基づくCa++過負荷をきたすことが示唆された。このような細胞内Ca++動態は、超音波法で評価したハムスター心の構造、機能異常とよく対応した。
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