配分額 *注記 |
19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
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研究概要 |
本研究では,NMRを用いた多機能タンパク質の機能発現部位の動的構造解析法の開拓を行った.われわれが克服すべき問題点は,いかにして着目すべき部位からの情報を選択的に抽出できるか,そして溶液中でタンパク質が持つ動的構造を解析できるか,の2点であった. これに対する回答は,アミノ酸選択的安定同位体標識法の活用とNMR緩和時間の解析である. 本研究により得られた結論をまとめる. 抗ダンシルFvフラグメントを用いた研究 1)主鎖アミド基由来のNMRシグナルの帰属は,2重標識法および連鎖帰属法を併用することにより効果的に確立できる. 2)抗ダンシルFvフラグメントの抗原認識部位は,VHドメインに存在する超可変領域H1,H3およびN末端により形成されている. 3)抗原認識に関与している残基は,Y96H,Y104H,F27HおよびV2Hである. 4)抗原認識に伴う影響は,VHドメインからVLドメインに伝搬する. 抗ダンシルFabフラグメントを用いた解析 :分子量25KをもつFvフラグメントで確立された手法は,分子量50KFabフラグメントにも拡張できる.
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