研究分担者 |
門屋 純一 ダイソー(株), 研究所, 研究員
大須賀 正就 ダイソー(株), 研究所, 主席研究員
黒田 直敬 長崎大学, 薬学部, 助手 (50234612)
中島 憲一郎 長崎大学, 薬学部, 助教授 (30039656)
|
研究概要 |
本研究は水溶性生理活性物質の分離に適したHPLCカラム充填剤の開発を目指して行われた.始めに開発したMPS,PZS,PDSは相当する3-(置換プロピル)トリメトキシシリルシランとシリカゲルとをトルエン中で還流することにより調製した.これらは6種類の水溶性ビタミンを単一の緩衝液で一斉分析できた.次にπ-π相互作用の発現を期待して7種のゲル(NAPS,AAPS,ACNQ,PAIP,AAQI,NCIP及びNAIP)を調製した.これらのカラムは核酸に関連した化合物の分析に適しているかどうかが試された.ACNQとAAQIは初めての色素カラムである.MPSは目薬中の各種成分の分析,旨味に関連した調味料中の5'-IMP,5'-GMP及び5'-XMPの定量,アデノシン酸類(AMP,ADP,ATP等)の分析,更には糖類(単糖,二糖,多糖類)の分離定量が可能であった.NAPSとAAPSはアデニン系核酸関連物質の分析を単一緩衝液の使用とUV検出により容易に分析できることを示した.応用としてNAPSは,魚肉のATPase活性測定が可能であった.ACNQ,AAQI,PAIP,NCIP及びNAIP等はアデニン誘導体の分離に適用できることも分かった.とりわけ,ACNQが良好な分離パターンを示した.目下π-π相互作用による医薬品の分析を行っているところである.
|