研究課題/領域番号 |
04557112
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医学一般
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
神 隆 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (80206367)
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研究分担者 |
小山 富康 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (50001681)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1994年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 細胞 / ナトリウムイオン / カリウムイオン / リン脂質2分子膜 / カリックスアレン / 蛍光 / ピレン / プローブ / 医学研究 / イオン認識化合物 / イオンプローブ / イオンフォア- / センサー / 蛍光プローブ / イオノフォアー / 顕微分光 / イオン認識 / 細胞内Na^+,K^+ / イオノフォア |
研究概要 |
本研究では、細胞内のナトリウム、及びカリウムイオンの濃度変化を蛍光法から求める測定法を開発するため、新規な合成イオノフォア-であるカリックスアレン類を利用して、ナトリウム、カリウムイオンに選択的な蛍光イオンプローブの合成をめざした。そのため、研究の第一段階として、カリックスアレン型イオノフォア-のリン脂質2分子膜中での挙動を平面膜2分子法により詳細に検討した。実験の結果、ナトリウム及びカリウムイオンに選択性を有するカリックス[4]アレン及びカリックス[6]アレンのエステル誘導体が、極めて迅速にリン脂質2重層に取り込まれる性質を持つイオノフォア-であることが判明した。特に、カリックス[4]アレンのエステル誘導体では、従来の人工イオノフォア-にはない高いナトリウム選択性を示すことが明らかとなり、天然のモネンシンなどと同様に細胞膜系で使用可能なナトリウムイオノフォア-でことが判明した。このように、高いイオン選択性と脂溶性を持つカリックスアレン系は蛍光イオンプローブの設計上極めて有用な化合物であり、研究の次の段階として、これらカリックスアレン系化合物を基本骨格として、細胞内蛍光イオンプローブとしての開発を進めた。実用的な蛍光プローブを合成する前の基礎段階として、ピレンを蛍光色素としてもつカリックスアレン化合物を合成した。カリックス[4]アレン及びカリックス[6]アレンのエステル誘導体のイオン結合部位に2分子ピレンを導入した蛍光性分子は、期待どうりそれぞれナトリウム、およびカリウムイオンに対して特異的な蛍光変化を示し、イオン蛍光プローブとしての有効性が実証された。以上の研究から、実用可能な新規細胞内イオン蛍光プローブの分子設計上の基本戦略が確立できた。
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