研究課題/領域番号 |
04557132
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
板倉 光夫 徳島大学, 医学部, 教授 (60134227)
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研究分担者 |
鴨頭 峻 大塚製薬株式会社, 細胞工学研究所
小海 康夫 国立小児病院小児医療研究センター (20178239)
宮崎 純一 東京大学, 医学部, 教授 (10200156)
岩花 弘之 徳島大学, 医学部, 助手
吉本 勝彦 徳島大学, 医学部, 助教授 (90201863)
姫野 國祐 徳島大学, 医学部, 教授 (50112339)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1992年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 膵ラ島B細胞 / 糖尿病 / I型糖尿病 / サイトカイン / IL-10 / リンパ球 / 自己免疫疾患 / インターロイキン10 / インターフェロンγ / Tリンパ球 / レトロウィルスベクター |
研究概要 |
インターロイキン-10(IL-10)は、5週齢以降のNODマウスの膵ランゲルハンス島(膵ラ島)に発現している。IL-10は、「マクロファージやTh1等からのIFN-γの合成を抑制し、Tリンパ球が主な役割を演じるI型糖尿病(IDDM)の発症を抑制する可能性」と、「MHC Class II等の発現を誘導し、細胞障害性Tリンパ球からIFNγとIL-10が分泌されること等から、IDDMを激症化させる可能性」がある。そこで、IL-10の膵ラ島局所における作用を明らかにするために、以下の二つの方法論で検討した。 最初に、膵ラ島A細胞からIL-10を傍分泌するトランスジェニックNODマウス(NOD-IL-10Tg)を作成し、膵ラ島に対するIL-10の効果を検討した。NOD-IL-10Tgの膵ラ島A細胞におけるトランスジーンからのIL-10の産生分泌を、RT-PCRとin situhybridizationの方法で確認した。NOD-IL-10Tgでは膵で線維化を伴って腺管が増殖し、糖尿病が激症化した。もう一つの方法として、NODマウスから分離樹立した膵B細胞特異的リンパ球株にIL-10遺伝子を導入後、幼若NODマウスに養子移入し、膵ラ島B細胞の免疫学的破壊の過程に与えるIL-10の作用を検討した。IL-10を分泌する膵ラ島B細胞特異的リンパ球の単独養子移入では、糖尿病の発症率は15%程度で、対照の非導入リンパ球の養子移入による70%と比較して、発症率を抑制した。さらに、対照の非導入リンパ球とIL-10を分泌する膵B細胞特異的リンパ球を混合して養子移入することにより、IL-10は、膵ラ島B特異的リンパ球株の膵ラ島B細胞に対する障害性を著しく低下させた。 以上から、IL-10の作用には多様性があり、リンパ球から分泌されたIL-10は、自己免疫応答を抑制し、IDDMの発症と進展を抑制することが示された。NODマウスにIL-10遺伝子を導入した膵ラ島B細胞特異的リンパ球株を養子移入することにより、リンパ球を用いてサイトカインを運搬する糖尿病の新しい遺伝子治療法の原理が証明された。
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