研究課題/領域番号 |
04558003
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
塩津 正博 京都大学, 原子エネルギー研究所, 助教授 (20027139)
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研究分担者 |
本島 修 核融合科学研究所, 教授 (60109056)
山本 純也 核融合科学研究所, 教授 (00029208)
竹内 右人 京都大学, 原子エネルギー研究所, 助手 (90179606)
畑 幸一 京都大学, 原子エネルギー研究所, 助手 (60115912)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
16,600千円 (直接経費: 16,600千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1992年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
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キーワード | 超流動ヘリウム / 超伝導マグネット / 冷却安定性 |
研究概要 |
本研究では、HeII冷却超伝導マグネット捲線内で起こりうる定常及び捲線の機械的不安定に起因する非定常熱入力に対し個々の2次元ないし3次元的冷却特性の学術的解明を基礎とした新しい観点からの冷却設計データベースを集積整備し、HeIIの冷却特性を生かしうる新しい設計基準を確立することを目標として、先ず、HeII中の水平円柱試験発熱体における2次元的定常並びに非定常冷却特性に関する実験的研究と共に理論的研究を並行して行い、冷却設計基準に関する新しい知見を他国における研究にさきがけて完成し公表した。その概要を以下に示す。 1.定常・非定常熱伝達計測用特殊合金発熱体の開発 HeII温度領域でもその電気抵抗変化から温度変化が測定可能な特殊合金製発熱体(Pt-Co)を開発して、飽和並びにサブク-ル状態のHeIIにおける定常並びにStep状熱入力に対する非定常熱伝達を系統的に求めた。 2.定常熱伝達 a)臨界熱流束 系が飽和の場合のHeIIにおける定常臨界熱流束q_<st>は液温と発熱体上方の液頭に依存し、同一液頭では、液温が下降するに従い急激に上昇し2k以下で飽和する傾向を、同一液温では液頭が大きいほど大きくなる傾向を示した。一方、大気圧下サブク-ルHeIIの場合、q_<st>は液頭に殆ど依存せず、液温低下と共に急激に大きくなる傾向を示した。定常臨界熱流束は、発熱体位置の圧力P_Lがλ点の圧力以下であれば発熱体に接したサブク-ル液が飽和温度に到達する熱流束であり、P_Lがλ点の圧力以下であれば、その圧力に対するλ線上の温度に到達する熱流束であると考え、水平円柱に対するGorter-Mellink式の解を基礎とする定常臨界熱流束表示式を提示し、円柱直径、サブク-ル度等の広範囲な条件下の実験結果を一般的に良く記述することを確かめた。 b)膜沸騰熱伝達 理論モデルに基づき本実験結果並びに従来の実験結果を良く記述する膜沸騰熱伝達表示式を提示した。 3.Step状熱入力にともなう非定常熱伝達 定常臨界熱流束を超えた波高値を持つStep状態入力が加わった場合定常Kapitza Conductance曲線の外挿線上に有限の寿命を持つ準定常状態が存在し、その後膜沸騰に移行することを初めて明らかにした。円柱直径、サブク-ル度等の広範囲な条件下で種々の非定常熱入力波型に対する準定常状態の寿命の一般的評価方法を提示し、熱的絶対安定条件を明らかにした。
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