研究課題/領域番号 |
04558007
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
土井 淳多 東京大学, 農学部, 教授 (50011846)
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研究分担者 |
石井 隆寛 東京大学, 農学部, 助手 (90222942)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1992年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 多方向画像 / 多重画像 / 形状再構成 / 3次元形状計測 / ソリッドモデル / 行動計画 |
研究概要 |
3方向からの同時ビデオ画像を用いて、対象の3次元形状を多面体形式のソッリドモデルとして再構成するシステムを開発した。 画像入力に関しては、ほぼ鉛直下向きに設置したカメラを含む合計3台のカメラを、互いにほぼ直交して配置し、レーザビデオディスクレコーダを用いて、30Hzのビデオレートでそれぞれのカメラから入力するシステムを開発した。本開発で使用したレンズではカメラと対象までの距離は約1mである。各カメラのカメラパラメータは、対象の位置に、表面に複数の円形模様を付した一辺50mmの立方体を置き、その入力画像から自動的に計算する方法を開発した。 入力画像において、対象を濃度のしきい値を用いて検出し、その境界を40本までのベクトルで表わした。その際、ベクトルの長さは、検出された対象外形形状の曲率半径に比例させている。これにより、対象の輪郭線を上記ベクトルで構成する閉多角形でほぼ忠実に近似できた。 更に、各カメラのレンズ中心を頂点とし、対象領域を近似した閉多角形を1つの断面とする半無限の錐体を作成した。そして、これら3錐体の共通領域として形成される形状近似の多面体を、ソッリドモデルとして再構成し、経時的にそのデータを蓄積すシステムを構成した。再構成の精度は、長さおよび体積のそれぞれについて0.5%程度で、いちごや巻き貝など不規則で複雑な生物体の形状再構成が可能になった。 次に、このシステムを用いて、水槽中を3次元的に遊泳する魚の形状再構成を行なった。そして各時刻における近似多面体の重心位置および体軸線と両端点の位置を求めた。供試の魚の形状特性から重心に近い端点が頭部(口)で遠い端点が尾部として認識されることが確認された。これにより、経時的な運動特性、特に、運動の方向特性、速度および運動エネルギー特性などが得られ、定量的な行動計量が可能になった。
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