研究課題/領域番号 |
04558013
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 宮崎医科大学 |
研究代表者 |
土屋 公幸 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (30155402)
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研究分担者 |
原田 正史 大阪市立大学, 医学部, 助手 (20117964)
松村 澄子 (村松 澄子) 山口大学, 医療技術短期大学, 助教授 (30136204)
渡辺 勇一 新潟大学, 理学部, 教授 (30035480)
笠井 憲雪 東北大学, 医学部, 教授 (60001947)
鎌田 勉 北海道大学, 歯学部, 助手 (20091431)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | コウモリ / 長期飼育 / 下垂体 / 過剰排卵 / 音声分析 / 実験動物 / 飼育繁殖 / 聴覚生理 / 音声コミュニケーシヨン / 周波数変異 / 性腺刺激ホルモン / 免疫組織学 / 音声コミュニケーション / 聴覚生理学 / 飼育環境 |
研究概要 |
本研究の目的は長期飼育・繁殖に適したコウモリ種の検索し、長期飼育して各種の実験を行うことであった。飼育は土屋・鎌田・原田が試みた。土屋はモモジロ-・ユビナガコウモリを10ヵ月以上飼育し、飼育条件の詳細を記録した。原田は飼育を試みた3科8属10種のうち、テングコウモリを2年以上、ウサギコウモリは1年半、クビワコウモリを7ヵ月以上飼育できた。原田はオオコウモリの、土屋はアブラコウモリの妊娠個体を飼育し、出産成長させ記録を取った。飼料として土屋・鎌田はミールワ-ムを使用したが、原田はミールワ-ム、シルクワ-ム、コオロギ、人工飼料を比較検討した。シルクワ-ムは食べず、コオロギも一部食痕を認めたが好んでは食べず、人工飼料は数日間強制的に食べさせて僅かに食べる程度であった。 渡辺は飼育下における内分泌学的な状態の変化を検討した。ユビナガコウモリの自然群と1〜5ヵ月飼育群の下垂体を比較したところ、副腎皮質ホルモン産生細胞が飼育群で著明に肥大し、ストレスが高いことが示唆された。生殖腺刺激ホルモン産生細胞は、変化がないか高まっていたので、下垂体性腺系は飼育の影響は少ないと推測された。PMSG+hCGによる過剰排卵の誘導は、土屋の協力で、笠井・鎌田が行った。最初の2例ではマウスに準じて10unitのPMSGをユビナカコウモリに投与したが、排卵は観られなかった。次の3例では10、20、30unitで試行した。20unitの場合に卵巣に排卵の組織像が示唆された。また卵巣の黄体像から1年間に数回の排卵の可能性も示唆された。 松村はキクガシラコウモリの音声の周波数について個体群間の地理的変異を明らかにした。また、成長に伴う鳴き声の周波数変動について詳細に分析した。鎌田はFMコウモリの音声分析を行った。原田はDNAによる系統分類学的研究も行った。 このように本研究によって長期飼育の見通しもえられ。それらを利用して各種の興味ある研究を行うことができた。
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