研究課題/領域番号 |
04558021
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物質生物化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川口 昭彦 東京大学, 教養学部, 教授 (80013332)
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研究分担者 |
今村 茂行 旭化成株式会社, 基礎研究所, 主任研究員
山本 徳男 東北大学, 遺伝子実験施設, 教授 (30192412)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 高度不飽和脂肪酸 / アシル-CoAシンテターゼ / アシル-CoAオキシダーゼ / 脂肪酸酸化酵素複合体 / cDNA / 高度不飽和脂胞酸 |
研究概要 |
本研究の目的は、アシル-CoAシンテターゼ(ACS)、アシル-CoAオキシダーゼ(ACO)、脂肪酸酸化酵素複合体(HDT)を用いて高度不飽和脂肪酸を定量する新しい方法を開発することである。ACOおよびHDTの大量発現系は確立し、それぞれ精製に成功した。本研究の重要なポイントは、遺伝子工学的手法を用いて高度不飽和脂肪酸に特異的なACSを大量に精製することである。ラットより5種類のACS(ACS-I,II,III,BACS-I,II)cDNAを単離し、それらの構造と性質を明らかにした。ACS-IとACS-IIは主に肝臓で高く発現し、ACS-IIIは小腸で最も高く発現する。BACS-IとBACS-IIは脳特異的な酵素である。ACS-I、ACS-IIIとBASC-Iは互いに類似した脂肪酸特異性を示した。また、ACS-IIとBACS-IIは互いに類似した脂肪酸特異性をもっているが、ACS-I、ACS-IIIおよびBACS-Iのそれとは全く異なっていた。BACS-IIcDNAはCOS細胞に導入し発現させ精製した。BACS-IIはアラキドン酸、エイコサペンタエン酸とミリスチン酸に最も高い特異性を有することが明らかになった。しかしながら、BACS-IIは大腸菌では大量発現ができないので、これと性質の類似したACS-IIを大腸菌で大量発現させ精製した。ACS-IIはBACS-IIと同様に、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸に最も高い特異性有しており、ACS-IIが本研究の目的に適合した酵素であることが判明した。これらの研究結果から、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸に最も親和性の高いACS-IIとこれらの高度不飽和脂肪酸を活性化できない微生物由来のACSを組み合わせることによって、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸を定量することが可能となった。
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