• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

絶対音感保有者の音楽情報認知処理過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04610043
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 心理学
研究機関新潟大学

研究代表者

宮崎 謙一  新潟大学, 教養部, 助教授 (90133579)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード絶対音感 / 相対音感 / 音楽知覚 / メロディー知覚 / 調性
研究概要

音楽的音高名を他の音と比較することなしに答える能力を持つ絶対音感保有者が、他の音高との関係を判断する相対音高課題をどのようにこなすことができるかを明らかにするために、次のような実験を行なった。
1.基準音が異なる場合の音程識別(1).基準音がC(ハ長調の主音)の場合と、それよりも1/6半音、1/3半音、1/2半音高い場合で、さまざまな大きさの音程を提示し、その音程名を識別する。音楽的訓練を受けた絶対音感非保有者は、どの基準音条件でも同じくらいの成績を示したのに対し、絶対音感保有者はC以外の基準音の条件で成績の低下を示し、Cからのずれが大きくなるほど成績の低下が顕著になった。
2.基準音が異なる場合の音程識別(2).基準者がC,1/2半音低いE,F#の各条件で、260-540セントの大きさの音程を提示し、音程の識別を求めた。音楽的訓練を受けた絶対音感非保有者はどの条件でも正確に音程を識別できたのに対して、絶対音感保有者のうちの何人か(およそ1/3)は、C以外の基準音条件のときに目だった成績の低下を示した。
3.異なる調性コンテクストのもとでのメロディーの再認.標準メロディーをC majorで記譜された音譜によって提示し、比較メロディーを聴覚的にC major,1/2半音低いE major,F# majorの3種類の調性条件のもとで提示して、両者が同じか違うかの判断を求めた。絶対音感保有者では、楽譜とは異なる調でメロディーが聞こえてくる場合に、再認成績の低下が見られた。
これらの結果から、絶対音感保有者は絶対音高にとらわれる傾向があり、相対的音高関係を知覚するのに困難を感じる場合があることが示された。絶対音感が音楽的には能力の欠如を表す場合があることが指摘される。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ken'ichi Miyazaki: "Perception of musical intervals by absolute pitch possessors" Music Perception.9. 413-426 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 宮崎 謙一: "絶対音感と相対音感ー移調された音程とメロディーの再認ー" 日本音響学会聴覚研究会資料. H・92-70. 1-8 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Ken'ichi Miyazaki: "Absolute pitch as an inability:Identification of musical intervals in a tonal context" Music Perception. 11. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi