研究課題/領域番号 |
04610090
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
|
研究機関 | (財)東京都老人総合研究所 |
研究代表者 |
下仲 順子 東京都老人総合研究所, 人間科学・リハビリテーション系心理学部門, 研究室長 (70073004)
|
研究分担者 |
石原 治 東京都老人総合研究所, 人間科学・リハビリテーション系心理学部門, 研究員 (30250195)
中里 克治 東京都老人総合研究所, 人間科学・リハビリテーション系心理学部門, 研究員 (50110028)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 人格 / 人格インベントリー / 生涯発達 / 神経症傾向 / 外向性 |
研究概要 |
本研究は「NEO」日本版の標準化を作成することを目的として、以下の手続きにより研究を行なった。 1. 英語版 NEO-PI-R(240項目+追加73項目)を原著者と連絡をとりながら、2名の研究分担者が日本語に翻訳し、次に日本語、英語共に精通する在日アメリカ人にバックトランスレイションを依頼した。数度にわたる原著者の指摘によってバックトランスレイションをやり直した。 2. 大学生200名(男54、女146)を対象にNEO-PI-Rと質問項目に対する難易度評定を5段階で評定させた。 3. 結果 項目の次元別、下位次元別にCronbachのα係数を用いて信頼性係数を求めた。Neuroticism(神経症傾向)=0.926、Extraversion(外向性)=0.882、Openness(開かれていること)=0.859、Agreeable-ness(調和性)=0.831、Conscientiousness(良心性)=0.915、と十分信頼できる値が得られた。次にここの下位次元ではOpennessで3次元、Agreeablenessで4次元で信頼性係数が0.600を下まわっていた。各下位次元の項目で、信頼係数を低めている項目(項目平均相関、3以下のもの)を抽出して項目文の検討を行なった。対象となった項目は、Openness,Agreeablenessで20項目、Extraversionで11項目、Consceintiousnessで9項目、Neuroticismで7項目合計67項目であった。そのうち翻訳の不備が原因となっていると考えられる項目はわずか13項目にとどまった。次に難易度評定の結果、意味のわかりにくいと評定された項目(非常にわかりやすいから非常にわかりにくいの5点尺度で2.5以上)は20項目であり、残りの34項目は日米の文化差に起因しているとも考えられたので今後さらに検討を重ねる予定であるが、基本的にはNEO-PI-Rが日本人で適応が可能であることが示唆された。今後は対象者を中高年層に広げて調査を行ない、NEO-PI-Rの標準版を完成させる計画である。
|