研究課題/領域番号 |
04610149
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
鳥光 美緒子 広島大学, 教育学部, 助教授 (10155608)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 都市化 / 子ども史 / 社会化 / 子どもの生活空間 / 世紀転換期 / 聞き書き / 子ども期 / ドイツ / 比較史 / 社会化過程 |
研究概要 |
初年度においては、都市史と子ども史に関するドイツ語圏の文献の最近の傾向を整理し、その結果、西欧圏の子ども期の変容について、以下のことが明らかになった。 -近代的子ども期の主要な特徴は、「室内化」という概念のもとに理解されること。 -都市の上層市民階層ではすでに、十八世紀において成立していた「室内化された子ども期」は、世紀転換期、庶民層に浸透し始め、さらに、その重要な契機として、都市化が推測されること。 これらのドイツ語圏での結果との比較を念頭に、第二年度においては、わが国における都市化と子ども期の研究に着手した。方法論的には、上記において参照したドイツ語圏の文献のうちの一つを参照にしつつ、わが国における近代都市の誕生期と推測される両大戦間の時期に、広島と那覇という、文化的にも都市形成の点においても異なる二つの都市において子ども期を過ごした証言者の証言をもとに、当時の子どもの生活空間の再構成を試みた。なお、その際、那覇市の調査については、琉球大学の嘉数朝子助教授の協力をえた。 現段階での広島市の証言結果からは、「室内化」という概念が、おおよそわが国の都市の子どもの生活空間の変化を特徴を適切に表現するものであることが、示唆された。しかし、この調査は、まだ予備調査の段階であり、証言者の性別、社会的出自などに偏りがあったことから、今後、それらの点に留意したうえで、さらに調査を続けていきたいと考えている。
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