研究課題/領域番号 |
04610221
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
東洋史
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
菊池 一隆 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (00153049)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 「工合」(こうごう) / ニム・ウエールズ / アレー / テイラー / 華北工業改進社 / 農村工業 / 生産合作社 |
研究概要 |
(1)本年度は、それまでの私の工業合作運動研究をふまえて、論文「工業生産合作社の展開と農村工業」を予定通り発表し、研究開拓的に30年代の工業生産合作社の理論、推進機関、江西、江蘇、浙江、河北等の実態、及び抗日戦争時期の工業合作運動との継続性と差異を明らかにすることができた(この際、『江西民国日報』の読み込みも行なった)。この結果、中国工業合作運動の背景、及びその開始までの歴史をほぼ解明できたのみならず、特に信用合作社史研究に偏ってきた合作社研究に、合作社の中で先進的役割を担ってきた工業生産合作社史を付け加え、合作社を総合的に解明できる条件を創ったと考えている。 (2)また、工業合作運動指導者で、経済学者としても著名な陳翰笙氏へのインタビュー、西北工業合作運動の社員、見習工へのインタビューの内容も雑誌に発表し、工業合作運動を分析する際の新たな材料を提供した。 (3)資料の調査、収集は東洋文庫、外交史料館、長崎大学東南アジア研究所、山口大学経済学部東亜経済研究所等で行ない、これらの機関が所蔵する形で入手した史料で、今回の研究を充実させ、さらに発展できる基盤を確立した。 (4)「実施計画」の予定通り、オリジナルに『中国工業合作運動関係資料目録・・・』も作成した(これまでこうした目録がなく極めて不便であった)。これは将来の工業合作運動研究者にも極めて役立つものである。 (5)以上のように、ほぼ計画通り、研究を進めることができたが、ただ「川康区における工業合作運動は複雑で、実証、史料分析に手間どり、論文は6,7割の完成で、機構等、不明点が残り、まだ脱稿、発表には至っていない。さらに研究を進め、近い将来、発表したい。
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