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江戸初期狂言の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04610264
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 国文学
研究機関聖徳学園岐阜教育大学

研究代表者

安田 徳子  聖徳学園岐阜教育大学, 教育学部, 助教授 (00135279)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード狂言 / 狂言記 / 初期歌舞伎
研究概要

狂言は即興性の高い芸能で、江戸初期まで台本も固定しなかった。また、能には随したものとして扱われることが多く、その実態を示す古い資料は極端に少ない。しかし、江戸時代に入ると、能とともに式楽となり、幕府や大名の禄を受けるようになって、固定化に向かった。特に、大蔵と鷺は江戸に出て、四座の狂言として幕府に抱えられ、和泉は京を中心に禁裡あるいは尾張藩の保護を受けて、三流が流派を確立した。一方、狂言には、断片的な資料ではあるが、この三流に属さない流派の活躍が知られている。これらの流派の狂言師たちは、しだいに三流に吸収されていったが、中には狂言以外の芸能と共演し、新して芸能へと脱皮していった者たちも多かった。歌舞伎の演目を「狂言」というように、特に歌舞伎との関係は大きかった。初期歌舞伎と提携したり、歌舞伎役者となる者も出て、能や狂言の作品を歌舞伎に持込み、歌舞伎の発達にも大きな影響を持った。これらの狂言は、「わらんべ草」にも指摘されているように、三流のそれとはかなり異質なものであったらしいが、三流の狂言が、式楽として大名や公家を対象とした時捨て去った狂言本来の庶民性を多く残していたと考えられる。こうした流派の狂言の実態はほとんどわからないが、万治三年の刊行を最初とする「狂言記」の正・外・続・拾遺の諸本は、こうした狂言の一台本と見られる。そこで、本研究では、「狂言記」所収狂言を丹念に吟味することで、庶民に近い狂言の実態を少しでも明らかにし、歌舞伎との関係にも迫まろうと考えた。但し、本年はその初年度であるので、「狂言記」の諸版本を紙焼・複写の形で収集・整理し、また、所収狂言との比較・検討のために、諸流の狂言台本を、書籍・紙焼の形で、できるだけ収集した。その他、江戸初期狂言の史的資料や「狂言記」出版の事情を考察するための出版関係資料も収集した。本年度はまず、正篇所収の狂言から、比較検討を行った。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 安田 徳子: "《釣女》の成立と変遷ー『狂言記』所収狂言の吟味ー" 聖徳学園岐阜教育大学国語国文学. 12. 45-54 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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