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金融恐慌の波及過程の理論的・実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04630057
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 財政学・金融論
研究機関東京都立大学

研究代表者

金谷 貞男  東京都立大学, 経済学部, 助教授 (10185910)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード金融恐慌 / 銀行取り付け
研究概要

本研究は金融恐慌への主体的均衡論的接近を意図した。本研究では、複数の銀行として、預金者規模が違い資産運用上の完期収益率が異なる以外は全く同質的な二銀行を仮定することによって、個別銀行への取り付けと、銀行部門全体への取りつけである金融恐慌を明示的に区別しつつ、両者の間の関係を調べる方法をとった。この理論模型では、両者の間に貸借関係が生じるから、一方の銀行への取り付けは他方の銀行への取り付けを誘発する可能性があるからである。この結果、以下のような興味深い結論が得られた。すなわち、債務者側銀行と債権者側銀行との相対的規模にはある値があって、この値より債務者側銀行の規模が大きければ、債務銀行への取り付けは金融恐慌へ発展する。小さければ、発展しない。この値より大きい場合、債権銀行への取り付には金融恐慌へ発展する。小さい場合、債権銀行への取り付けは生じない。この値自体は、長期収益率、通常時預金払戻率、短期収益率、利子率に依存して決まる。利子率が高くなるほど、この値は高くなる。つまり、債権者、債務者銀行間の相対的規模が取り付けの波及に決定的な影響を持つので、実際の金融政策において、大銀行の信用状態が政策当局の主たる関心の対象となることを合理化しうる。取引関係にある銀行数を増やした場合の、この命題の堅牢性は興味深い今後の検討課題である。長期収益率を変化させた場合の上記決定値の動向の数値解析は現在実行中であるが、まだ確定的な結果を得ていない。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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