研究課題/領域番号 |
04640009
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学・幾何学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
浦川 肇 東北大学, 教養部, 教授 (50022679)
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研究分担者 |
麻生 透 東北大学, 教養部, 助教授 (00111352)
尾形 庄悦 東北大学, 教養部, 助教授 (90177113)
渡部 隆夫 東北大学, 教養部, 講師 (30201198)
高木 斉 東北大学, 教養部, 教授 (90018581)
剱持 勝衛 東北大学, 教養部, 教授 (60004404)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | シュレーディンガー作用素 / スペクトル / 極小超曲面 / モース指標 / 調和写像 / カテノイド / ヘリコイド / 本質的スペクトル |
研究概要 |
浦川は最初に、完備リーマン多様体上のシュレーディンガー作用素のスペクトルの下限及び本質的スペクトルの下限の評価を行った。この結果を特に、ユークリッド空間内の極小超曲面について、その体積の第2変分に由来するヤコビ作用素に適用することにより、そのスペクトルの下限及び本質的スペクトルの下限の幾何学評価に関する興味ある結果を得た。また、極小超曲面の例としてカテノイドやヘリコイドがあるが、これらのモース指標や本質的スペクトルの下限を決定する結果を得た。 引き続いて浦川は余次元1の群作用を許容する二つのリーマン多様体の間の、群作用について同変な調和写像の構成・分類に関する定理を得た。この結果、従来知られている球面から他の球面への調和写像の構成・分類の結果を統一的に再生するのみならず、トーラスから種々の対称空間への調和写像や、複素射影空間から他の複素射影空間への正則でない調和写像を構成する結果を得た。 剱持は3次元空間内の平均曲率Hを一定に保つ曲面の変形を研究し、曲面のこのような変形の可能性を調べ、その結果、このような変形可能性はある非線形常微分方程式により完全に特徴付けられることがわかった。この微分方程式を考察することにより、上記の変形可能性は高々6つのパラメーターしかないという結果を得た。 尾形はヒルベルト・モジュラー・カスプと呼ばれる特異点の符号退化次数について、これがある多様体の位相不変量に一致するのではないかというヒルツェブルフの予想を肯定的に解決するという注目すべき結果を得、また関連する話題・未解決問題等を発表した。 渡部は符号指数が(d,d)の非コンパクト・ユニタリ群のユニタリ表現に付随するカスプ形式の“持ち上げ"について注目すべき公式を得、その保型形式論への応用を得た。
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